本記事では、過去200社以上のプロジェクトに携わってきた弊社Walkers(ウォーカーズ)にご相談に来られたお客様の一例をもとに、アプリ開発の外注&依頼に必要な知識を完全解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
Walkersでは「開発ノウハウがない」「最大限に効率よく開発を進めたい」企業さまに、事業を成功に導くアプリ開発支援を行っています。⇒アプリ開発支援サービスの概要はこちら

執筆者:山口 鳳汰
ノーコード開発専門メディア「Walkersメディア」編集長。
ノーコードの電子書籍を3冊出版し、1冊はAmazonベストセラーを獲得。
その他、受託開発や教育など多数のノーコード事業に参画している。

運営会社:株式会社Walkers
ノーコード専門の開発会社。
300件以上の開発/制作実績、200件以上の企業様を支援。
マーケティングやUI/UXと掛け合わせたサービス開発を得意としている。

執筆者:山口 鳳汰
「Walkersメディア」編集長。
ノーコードの電子書籍を3冊出版し、1冊はAmazonベストセラーを獲得。

運営会社:株式会社Walkers
ノーコード専門の開発会社。
これまでに300件以上の開発/制作実績、200件以上の企業様を支援。
【重要】8割のケースで「ノーコード開発」での外注を推奨

ノーコードとは「プログラムを書かずにWebサイトやアプリを作成できる、画期的な開発手法」のことを指します。
ノーコードを活用してアプリを作成することで、以下の3つのメリットがあります。
- 開発費用を50%以上削減
- 開発期間を50%以上短縮
- 高度な機能を持つアプリの開発
アプリの約80%はノーコードツールを使っても問題なく開発できます。したがって、初期段階では費用を抑えるためにノーコード開発を検討することを推奨します。
»関連記事:【完全解説】ノーコードとは?デメリットや限界、アプリ事例まで徹底解説!
【早見表つき】アプリの開発費用の相場を一覧!
全体平均の費用相場
費用の種類 | ノーコード | フルスクラッチ |
---|---|---|
初期費用 | 200〜500万円 | 500〜2,000万円 |
運用費用 | 1〜5万円/月 | 4〜20万円/月 |
開発費用はアプリの目的によっても大きく変動するため「目的別」に分類してさらに詳しく解説していきます。
目的別の費用相場
開発の目的 | ノーコード | フルスクラッチ |
---|---|---|
最低限の機能のみ | 50〜100万円 | 200〜400万円 ※非推奨 |
基本的な機能のみ | 100〜250万円 | 400〜1,000万円 ※非推奨 |
複雑・細かな機能まで | 250〜500万円 | 1,000〜2,000万円 |
非常に複雑な機能も実装 | ※非推奨 | 2,000万円〜 |
注意点としては、以下のことが挙げられます。
- フルスクラッチ開発は「最低限の機能のみ」「基本的な機能のみ」を実装する場合にはコスパが悪く非推奨
- ノーコード開発では「非常に複雑な機能の実装」が難しいケースが多く非推奨
また、ノーコード開発では一見非常に複雑に見える機能でも、意外と簡単に実装できることがあります。そのため、ノーコードの専門家に相談して、実装が可能かどうかを判断することをおすすめします。
※個人情報の入力なし
【早見表つき】28種類のアプリ別に開発費用の相場を一覧!
アプリの種類 | ノーコード開発 | フルスクラッチ開発 |
---|---|---|
マッチングアプリ | 200〜550万円 | 500〜1,200万円 |
SNSアプリ | 200〜500万円 | 400〜1,300万円 |
AIアプリ | 50〜500万円 | 200〜1,500万円 |
予約管理アプリ | 100〜500万円 | 350〜1,000万円 |
SaaS | 150〜1,000万円 | 500〜2,000万円 |
eラーニング・学習アプリ | 50〜400万円 | 1,000〜2,000万円 |
チャットアプリ | 100〜450万円 | 300〜1,000万円 |
CMS | 100〜400万円 | 250〜1,000万円 |
ECアプリ | 50〜700万円 | 1,000〜2,500万円 |
フリマアプリ | 200〜500万円 | 400〜1,000万円 |
業務効率化アプリ | 250〜600万円 | 700〜1,500万円 |
ヘルスケアアプリ | 250〜550万円 | 500〜1,500万円 |
AIチャットボット | 25〜80万円 | 250〜800万円 |
CRM(顧客管理アプリ) | 250〜550万円 | 600〜1,300万円 |
ポータルサイト | 200〜500万円 | 450〜1,150万円 |
在庫管理アプリ | 150〜400万円 | 400〜1,000万円 |
勤怠管理アプリ | 150〜400万円 | 500〜1,200万円 |
SFA(営業支援アプリ) | 250〜600万円 | 650〜1,400万円 |
医療系アプリ | 250〜650万円 | 700〜1,500万円 |
不動産アプリ | 250〜500万円 | 600〜1,300万円 |
動画・ライブ配信アプリ | 200〜550万円 | 500〜1,500万円 |
AI画像認識アプリ | 200〜550万円 | 700〜1,500万円 |
音楽アプリ | 150〜400万円 | 400〜1,200万円 |
デリバリーアプリ | 250〜600万円 | 700〜1,600万円 |
位置情報アプリ | 200〜500万円 | 400〜1,300万円 |
店舗アプリ | 200〜400万円 | 500〜1,100万円 |
レンタルアプリ | 150〜500万円 | 400〜1,350万円 |
コミュニティアプリ | 100〜400万円 | 300〜1,100万円 |
さらに詳しく知りたい方は、下記の記事と動画にて解説していますので、ぜひ併せて読んでみてください。

アプリ開発の流れ/手順10ステップ
アプリ開発の流れ/手順10ステップは以下の通りです。
①企画立案 | どのようなアプリを作りたいのか明確にする |
---|---|
②開発会社の選定 | 相見積もりを行い最適な会社を見つける |
③要件定義 | アプリに必要な機能や仕様を具体的に決める |
④外部設計 | 画面やデザインを詳細に決める |
⑤内部設計 | アプリのシステム構造を決める |
⑥開発 | 機能の実装を行う |
⑦テスト | エラーの修正を行う |
⑧リリース準備 | App Storeなどのストア申請を行う |
⑨リリース | ユーザーへアプリ提供を開始する |
⑩保守・運用 | ユーザーの声をもとにバグ修正や機能追加を行う |
さらに詳しく知りたい方は、下記の記事と動画にて解説していますので、ぜひ併せて読んでみてください。

アプリ開発を外注する前に決めておくべき5つのこと
アプリ開発を外注する前に決めておくべき5つのことは、以下の通りです。
- 開発の目的・ゴールを明確にする
- 必要な機能・要件を洗い出しておく
- 開発にかけられる予算を設定する
- 希望する納期・スケジュールを決めておく
- 何を外注したいのか(業務範囲)を明確にする
【決めること①】開発の目的・ゴールを明確にする
まず最初に取り組むべきは、開発の目的やゴール(目標)を明確化することです。なぜそのアプリやシステムを開発するのか、どんな課題を解決し、ビジネスにどんな価値をもたらすのかを言語化しましょう。
プロジェクトの背景や狙い、達成したい効果を具体的に書き出し、社内で合意しておきましょう。たとえば「◯◯という業務上の課題を解決するため」「△△な顧客体験を向上させるため」など、システム化によって期待される効果・メリットをはっきりさせます。
また、可能であれば定量的な目標KPIを設定することも重要です。プロジェクトのゴールや具体的な数値目標(例:「半年でユーザー○○人を獲得」「業務時間を○%短縮」など)を定めておけば、ベンダー側もそれに基づいた開発計画やアプローチを提案しやすくなります。
【決めること②】必要な機能・要件を洗い出しておく
次に、実装したい機能やシステム要件を具体的に洗い出すことが大切です。どのような機能が必要で、ユーザーは何をできるようにしたいのか、事前にリストアップしておきます。たとえば、「ユーザー登録機能」「決済機能」「管理者向けレポート出力」など想定している機能要件を書き出し、それぞれの詳細や優先度も整理します。
あわせて、必要に応じて非機能要件(性能やセキュリティ、操作性など)も検討し、最低限満たすべき水準を決めておきましょう。要件定義で扱う「What(何を実現するか)」と「Why(なぜそれが必要か)」を社内で明確にしておくことで、プロジェクトの土台が固まります。
【決めること③】開発にかけられる予算を設定する
プロジェクトに投資できる予算の上限や目安を明確に決めておくことも外注前の重要な準備です。開発案件の費用感は規模や内容によって様々ですが、自社として支出可能な金額レンジを把握し、社内の予算承認を得ておきます。
「予算は出せるだけ出す」という姿勢では、いざ見積もりを取った際に社内調整がつかずプロジェクト停滞…ということになりかねません。逆に、適切な予算感を持たずに外注すると、相場とかけ離れた過小予算で計画を立ててしまい、後で大幅な予算オーバーに直面するリスクもあります。
なお、予算設定時には将来の運用・保守費用も視野に入れておくと良いでしょう。開発費が予算内に収まっても、リリース後のサーバー維持費や改修費が重荷になるケースもあるためです。
【決めること④】希望する納期・スケジュールを決めておく
開発の納期(デッドライン)や全体スケジュールの目安を事前に決めておくことも忘れてはいけません。完成目標の日付(例:「○年○月末までにリリースしたい」)や、主要なマイルストーン(中間成果物の締切)を考えておきます。もし「◯月のイベントまでに間に合わせたい」「新年度開始に合わせてローンチしたい」など外せない期限がある場合は、必ず事前に共有できるようにしましょう。
また、スケジュール策定時にはバッファ(予備期間)を設けることも重要です。ソフトウェア開発では予想外のトラブルや追加要望が発生しがちなため、多少の遅延が生じても致命的にならない余裕を持たせましょう。
【決めること⑤】何を外注したいのか(業務範囲)を明確にする
最後に、プロジェクトのうちどの業務範囲を外注するのかを明確に決めておきましょう。言い換えれば、「何を自社内で担当し、何をベンダーに任せるのか」という役割分担を事前にはっきりさせておくということです。
企業が生産性を高めるには、内製すべき業務と外注すべき業務の見極めが重要だと言われます。自社のコア業務(自社の強みやノウハウが活きる部分)はできるだけ内製化し、それ以外の部分や専門知識が必要な部分は外部の力を活用する、といった判断基準です。
さらに、アウトソースする業務の範囲から外れる項目(何を「やらない」のか)も明確にしておくことが重要です。プロジェクトが進行してから「そこは契約範囲に含まれていない」「聞いていた内容と違う」と揉めるケースは後を絶ちません。そのため、契約書や要件定義書の中でスコープに含む作業・成果物を具体的に列挙すると同時に、スコープ外となる事項についても言及しておくのが望ましいです。
さらに詳しく知りたい方は、下記の記事と動画にて解説していますので、ぜひ併せて読んでみてください。

アプリ開発費用を抑える4つの方法
アプリ開発費用を抑える4つの方法は、以下の通りです。
- ノーコード開発を利用する
- 補助金を利用する
- Webアプリとして開発する
- 開発する機能を限定する
①ノーコード開発を利用する

何度もお伝えしていますが、最も効率的なのはノーコード開発の活用です。
これにより、開発費用を半分以上削減できるため非常におすすめです。
②補助金を利用する

補助金制度を活用すると、開発費用を平均で2/3削減することが可能です。
さらに、ノーコード開発と補助金制度を組み合わせることで、約80%の費用削減が見込めますので、併せておすすめです。
弊社のシミュレーターを使用すれば、補助金を活用した際の概算費用を1分で見積もることができますので、ぜひご利用ください。
※個人情報の入力なし
③Webアプリとして開発する

一般的に、SafariやGoogle ChromeなどのWebブラウザで利用できるものを「Webアプリ」、スマホにインストールして利用するものを「ネイティブアプリ」と呼びます。
多くの企業様はネイティブアプリを希望されますが、そのうちの80%以上は「Webアプリでも十分」と感じています。
④開発する機能を限定する

1つの機能を実装する場合、ノーコード開発では10万円以上、フルスクラッチ開発では20万円以上の費用がかかります。
事前に必要な機能を絞り込むことで、顧客価値を損なわずに大幅な費用削減が可能です。
以下の基準で必要な機能を絞り込むことをおすすめします。
- 必須の機能
- あると便利な機能
- 将来的に追加したい機能
- 不要な機能
※個人情報の入力なし
さらに詳しく知りたい方は、下記の記事と動画にて解説していますので、ぜひ併せて読んでみてください。

アプリ開発会社の選び方5選
アプリ開発会社を選ぶポイント5選は以下の通りです。
- 信頼に値する評価や実績があるか確認する
- 参考になる情報を発信しているかチェックする
- 問い合わせを行った際の対応が迅速かつ丁寧であるか確かめる
- サポート内容が自社に合っているか確認する
- 自社課題を理解し適切に提案してくれるか確かめる
【選び方①】信頼に値する評価や実績があるか確認する

まず、開発企業が信頼できるかどうかを評価するために、その会社の評価や実績を確認することが重要です。評判の良い会社は、過去のプロジェクトで成功を収めていることが多いです。そのため、顧客の声や過去のプロジェクト事例を確認しましょう。
これにより、会社がどのようなプロジェクトに強みを持っているか、どのような業界で経験を積んでいるかを把握できます。
開発企業のホームページや資料も重要な情報源です。企業理念や会社独自の強みなどを確認することで、その会社の価値観や取り組み姿勢を知ることができます。
信頼できるパートナーを見つけるためには、こうした情報をしっかりと収集し、分析することが大切です。
【選び方②】参考になる情報を発信しているかチェックする

開発企業が自社のメディアやSNSを活用して、最新の技術情報やトレンドを発信しているかどうかも重要なポイントです。情報発信に積極的な会社は、技術力や業界知識が豊富であることが多いです。有益な発信がなされている会社は、常に最新の情報をキャッチアップしていることが期待できます。
具体的には、
- ブログ記事
- YouTube動画
- SNS
- イベント情報
- セミナー情報 etc.
などを確認しましょう。
これらのコンテンツが充実している会社は、自社の専門性をアピールしており、信頼できるパートナーとなる可能性が高いです。
【選び方③】問い合わせ対応が迅速かつ丁寧であるか確かめる

問い合わせへの対応は、その会社の顧客対応の質を知るための重要な指標です。迅速で丁寧な対応をしてくれる会社は信頼性が高く、プロとしての姿勢を持っていることが多いです。
実際に問い合わせを行い「どれくらいの時間で返信があるか」「対応の内容が的確であるか」を確認してみましょう。
初回の問い合わせで良い印象を受ける会社は、今後のプロジェクトでも良いコミュニケーションを期待できます。迅速な対応は、プロジェクトの進行がスムーズに行くことを示唆しており、安心感をもたらします。
また、問い合わせに対する回答の内容が具体的でわかりやすいかも重要です。
専門用語を過度に使用せず、誰にでも理解できるように説明してくれる会社は、顧客の立場に立ったサービスを提供していると考えられます。
【選び方④】サポート内容が自社に合っているか確認する

開発後のサポート内容も選定の際に重視すべきポイントです。開発だけでなく、その後のサポートが充実している会社は、長期的なパートナーとして信頼できます。開発プロジェクトは一度完了しても、運用・保守フェーズでのサポートが必要不可欠です。
具体的には、トラブルシューティングやバージョンアップ対応、技術的なアドバイスなど、どのようなサポートが提供されるのかを確認しましょう。
また、サポートの対応時間や追加費用の有無もチェックすることが重要です。自社のニーズに合ったサポート体制を持つ会社を選ぶことで、安心して開発を進めることができます。
【選び方⑤】自社課題を理解し適切に提案してくれるか確かめる

最後に、開発企業が自社の事業や課題をどれだけ理解しているかも重要なポイントです。適切な提案を行うためには、会社の業務内容や目指す方向性を深く理解している必要があります。開発パートナーとしての適性を評価するためには、この点が非常に重要です。
初回のミーティングを通じて、どれだけ具体的で実現可能な提案がされているかを確認しましょう。しっかりとしたヒアリングを行い、自社のニーズに合わせたカスタマイズができる会社を選ぶことが、成功の鍵となります。
さらに詳しく知りたい方は、下記の記事と動画にて解説していますので、ぜひ併せて読んでみてください。

アプリ開発の失敗する原因と事例11選
アプリ開発が失敗する原因は以下の通りです。
- 格安で開発しようとする
- 専門外の開発会社に依頼してしまう
- MVP開発をしないまま進めてしまう
- 要件定義が曖昧なまま進めてしまう
- UI/UXデザイン(操作性)を重視せずに進めてしまう
- 業務理解が不足しており意味のないアプリを作ってしまう
- テストを軽視して開発を進めてしまう
- アプリ担当者の能力不足
- 作業工数の見積もりを間違える
- 予算の見積もりを間違える
- 発注者と受注者のコミュニケーション不足
それぞれ順番に解説していきます。
【原因①】格安で開発しようとする
解説
開発コストを抑えたいというのは当然の考えですが、格安でアプリを開発しようとすると品質に問題が出る可能性があります。
格安の開発会社では、スキルのあるエンジニアが少なく、開発の途中で不具合が発生しても対処できないことがあります。また、格安な分、必要なテスト工程が削減されてしまうことも多く、リリース後に大きな問題となることがあります。
事例
格安での開発を選んだ結果、アプリリリース後に不具合が頻発し、顧客からのクレームが相次いだ事例があります。
この場合、結局は追加の修正費用がかかり、最初に質の高い開発会社に依頼していた方が安く済んだという結論になりました。特に、長期的な視点で考えると、安価な選択が結果的に高くつくことが多々あります。
対策
リスクを取らずに格安で開発する方法として、以下の3つが挙げられます。
- ノーコード開発を利用する
- 補助金を利用する
- 開発する機能を限定する
【原因②】専門外の開発会社に依頼してしまう
解説
アプリ開発には専門性が求められます。特に業界や業務内容に特化したを構築する場合、その分野に詳しい開発会社を選ばないと、期待通りのアプリが完成しないリスクが高くなります。
専門外の開発会社に依頼すると、技術的な問題だけでなく、業務の理解不足から来る要件定義の誤りなどが発生しやすくなるのです。
事例
例えば、ある金融業界の企業が、新たな顧客管理システムを導入する際に、金融業界に詳しくないIT企業に開発を依頼しました。
その結果、セキュリティ要件が不十分なシステムが納品され、運用開始前に再開発を余儀なくされました。このようなケースでは、業界固有の知識や規制に対応できる開発会社を選ぶことが不可欠です。
対策
開発会社を選定する際には、その業界での実績や専門知識を持っているかどうかを確認することが重要です。
また、以下の基準でシステム開発会社を選ぶことも重要です。
- 過去の実績が信頼できるか
- ブログ、SNS、YouTubeで有用な情報を発信しているか
- 問い合わせ時の対応が丁寧か
- サポート体制が充実しているか
- 自社の事業や課題に基づいた提案をしてくれるか
【原因③】MVP開発をしないまま進めてしまう
解説
MVP(Minimum Viable Product)開発とは、アプリの最低限の機能を先にリリースし、実際のユーザーからのフィードバックを得ることで改善していく手法です。
しかし、このMVP開発を行わずに全機能を一度に開発しようとすると、アプリが予想通りに動作しない、あるいはユーザーのニーズを満たさない結果になることがあります。
事例
ある大手企業では、膨大な機能を持つアプリを一括で開発した結果、テストフェーズで多くの問題が発生し、リリースが大幅に遅れました。
全ての機能を一度にリリースしようとしたため、ユーザーからのフィードバックを反映する余地がなく、最終的にはアプリの再設計が必要になりました。
対策
まずは最小限の機能でMVPを開発し、ユーザーからのフィードバックを反映しながら、段階的にアプリを改善していくことが重要です。
MVP開発を行うことで、初期段階で問題点を発見しやすくなり、アプリの完成度を高めることができます。また、MVPのテストフェーズでは、ターゲットユーザーを想定したシナリオテストを実施し、ユーザー体験を重視した設計を行うことが効果的です。
また、ノーコード開発ではMVPを最小限の工数で作ることができるため、非常におすすめの方法となっています。
»関連記事:ノーコードとは?デメリットや限界、アプリ事例まで徹底解説!【プロが解説】
【原因④】要件定義が曖昧なまま進めてしまう
解説
アプリ開発の初期段階での要件定義は、プロジェクトの成功を左右する非常に重要な工程です。要件が曖昧なままプロジェクトが進行すると、開発途中で仕様が変更されたり、当初の計画に大きなズレが生じ、結果としてコストや納期が大幅に膨れ上がることがあります。
事例
ある企業では、要件定義を曖昧にしたままプロジェクトを進めた結果、後から追加機能が頻繁に増え続け、開発期間は大幅に遅延し、予算が超過してしまうという事態に発展しました。
さらにプロジェクトチームも疲弊し、開発チームとのコミュニケーションもうまくいかずに、最終的に期待する成果を達成できませんでした。
対策
要件定義の段階では、関係者全員が合意するまで、十分な時間をかけて議論し、詳細な要件を文書化することが必要です。
文書化した要件は必ず関係者全員で確認し、承認を得てから次の開発ステップに進みましょう。また、要件定義の過程で可能性のあるリスクについても事前に検討し、リスク管理計画を立てることで、後々のトラブルを防ぐことができます。
【原因⑤】UI/UXデザイン(操作性)を重視せずに進めてしまう
解説
アプリの操作性やデザイン(UI/UX)は、ユーザーの利用度や満足度に大きな影響を与える要素です。しかし、アプリ開発において、コスト削減や開発速度を重視するあまり、UI/UX設計が後回しにされることがあります。
これにより、ユーザーが操作しにくいアプリが出来上がり、結果的に利用されなくなることがあります。特に顧客向けのアプリでは、ユーザビリティの低さがビジネスチャンスを逃す要因となります。
事例
ある企業が新しいECアプリを構築した際、開発スピードを優先するあまり、デザイン設計を十分に考慮しませんでした。その結果、サイトのデザインが複雑でわかりにくく、ユーザーから「使いにくい」とのクレームが続出しました。
結局、サイトのリニューアルを余儀なくされ、追加コストが発生しました。もし初期段階でデザインに時間をかけていれば、顧客満足度の高いアプリを早期に提供できていたでしょう。
対策
デザインは、アプリ開発の初期段階から専門のデザイナーやエンジニアをチームに加え、慎重に設計することが重要です。
また、プロトタイプを用いてユーザーからのフィードバックを早期に収集し、それをもとにデザインを改善するアプローチが効果的です。特に、UI/UXテストは開発プロセスの中で何度も繰り返し実施し、ユーザーが直感的に操作できるアプリを目指しましょう。
【原因⑥】業務理解が不足しており意味のないアプリを作ってしまう
解説
アプリ開発において、開発チームがクライアントの業務内容を十分に理解していないと、実際の業務に適さないアプリが出来上がることがあります。
特に、開発者が業務の詳細や業界固有のプロセスを把握していない場合、クライアントが求めている機能とは異なる設計になりがちです。この結果、アプリが導入された後も業務の効率化が図れず、むしろ手間が増えるケースも少なくありません。
事例
ある小売業の企業が、在庫管理システムの導入を進めた際、開発者が実際の業務フローを理解していなかったため、業務に必要な機能が欠けたシステムが納品されました。
結果として、現場のスタッフはシステムを使わず、手作業で在庫管理を続けることになりました。このシステムは意味を成さないものとなり、最終的にはシステム全体の見直しが必要となりました。
対策
開発の初期段階で、業務プロセスや現場の実態を徹底的に議論し、業務フローの詳細を理解してもらうこと不可欠です。また、発注者と開発者が密に連携し、要件定義の段階でその業務知識を設計に反映する仕組みを作りましょう。
さらに、開発過程では現場担当者と連携してプロトタイプやテストを行い、業務に即したシステムが構築されているかを確認することが重要です。
【原因⑦】テストを軽視して開発を進めてしまう
解説
アプリ開発において、テスト工程は開発が終了した後の最終チェックとして極めて重要です。しかし、納期や予算の制約により、テストが軽視されるケースがあります。
特に、単体テスト、結合テスト、ユーザーテストの各段階を省略すると、リリース後に重大なバグや不具合が発生し、アプリの信頼性が低下します。これにより、顧客の満足度が下がり、場合によっては契約の解除に至ることもあります。
事例
あるアプリ開発プロジェクトでは、急ぎの納期に対応するため、テスト工程を大幅に削減してリリースを強行しました。結果、リリース直後から重大なバグが相次ぎ、アプリの使用が不可能になりました。
その後、アプリの修正に追われ、追加コストと工数が発生し、アプリの信頼も大きく損なわれました。
対策
テスト工程はアプリ開発の中でも特に重要なフェーズです。必ず十分な時間を確保し、各段階で徹底したテストを実施することが求められます。
将来的なリスクを回避できるよう、違和感を見逃さずにテストを行いましょう。
【原因⑧】アプリ担当者の能力不足
解説
アプリ開発を進行する担当者のスキルや経験が不足していると、プロジェクト全体に悪影響を及ぼします。
特にプロジェクトマネジメントのスキルが不足していると、スケジュール管理やリスク管理がうまくいかず、プロジェクトが遅延する原因となります。
事例
ある開発プロジェクトで、未経験の担当者がリーダーを務めた結果、プロジェクト全体の進捗管理がうまくいかず、計画が大幅に遅延しました。さらに、担当者の技術知識が不足していたため、アプリに多くの欠陥が発見され、リリースが長期間にわたって遅れることになりました。
対策
アプリ開発を担当するスタッフには、十分な技術的知識とプロジェクト管理のスキルを持つ人材を配置することが求められます。また、プロジェクト管理ツールを活用し、進捗状況やタスクの割り当てがリアルタイムで共有できる環境を整備することも重要です。
【原因⑨】作業工数の見積もりを間違える
解説
アプリ開発において、作業工数の見積もりはプロジェクトの進行と予算管理に直結します。しかし、開発内容が複雑であったり、過去の実績データが不足していたりすると、作業工数の見積もりが不正確になることがあります。
不正確な見積もりは、納期の遅延や予算オーバーの主な原因となり、全体的に悪影響を及ぼします。
事例
あるアプリ開発プロジェクトでは、作業工数を過小に見積もり、後から追加の作業が大量に発生しました。その結果、納期が大幅に遅れてしまいました。。このような状況に対応するため、追加リソースを投入せざるを得ず、プロジェクト全体のコストが大幅に膨れ上がりました。
対策
作業工数の見積もりを行う際には、過去の類似プロジェクトのデータや経験を活用し、現実的なスケジュールを設定することが重要です。
また、リスクヘッジのために余裕を持ったバッファ(余剰時間)を設定し、開発中に発生する不測の事態に対応できる計画を立てることが推奨されます。
【原因⑩】予算の見積もりを間違える
解説
アプリ開発における予算の見積もりは、プロジェクトの全体的な進行に大きな影響を与えます。適切な予算が確保されていない場合、開発が途中でストップしたり、機能が削減されるなど、アプリの完成度に大きな影響を及ぼします。
予算見積もりの誤りは、特に追加の仕様変更や未確定要件が多いプロジェクトで発生しやすく、最終的にはコストオーバーの原因となることが多いです。
事例
ある企業では、顧客管理アプリを開発する際、予算を過小に見積もった結果、アプリ開発の途中で資金が不足する事態に陥りました。
予算不足により、開発チームは計画していた機能の一部を削減し、アプリの品質が低下。最終的に、当初の期待を大きく下回る機能しか実装できず、ユーザーからも不満の声が上がりました。このようなケースでは、初期段階での予算設定がいかに重要であるかが分かります。
対策
予算の見積もりは、開発に必要なリソース(人件費、テスト費用など)を詳細に計算し、さらにリスクヘッジのためにバッファ(余剰時間)を確保することが重要です。
また、仕様変更が発生する可能性が高い場合、追加コストを見込んで予算を設定し、途中での調整が可能なように契約を工夫することが大切です。
【原因⑪】発注者と受注者のコミュニケーション不足
解説
アプリ開発において、発注者(クライアント)と受注者(開発会社)の間のコミュニケーションは、プロジェクトの成功において非常に重要な要素です。
コミュニケーションが不足すると、要件の認識違いや仕様の変更が伝わらず、期待通りのアプリが完成しないリスクが高まります。特に、定期的な進捗報告がなされていなかったり、プロジェクトチームとクライアントの間で意見交換が不足している場合、重大な問題が発生しやすくなります。
事例
あるITプロジェクトでは、発注者と受注者が定期的なコミュニケーションを取っておらず、進捗報告も形式的に行われていました。
その結果、発注者が想定していたアプリ仕様と実際に開発されたアプリに大きなギャップが生じ、リリース直前に大量の修正依頼が発生しました。このような事態により、納期遅延とコストオーバーが発生し、プロジェクト全体が混乱に陥りました。
対策
プロジェクトの進行中には、発注者と受注者が定期的にミーティングを開催し、進捗状況や課題、リスクについて共有することが必要です。特に、オンラインツール(ビデオ会議ツールやプロジェクト管理ツール)を活用し、情報をリアルタイムで共有することで、認識のズレを最小限に抑えましょう。
また、要件が変更された際には、すぐに影響範囲を分析し、開発チームとクライアント双方が合意した上で対応することが大切です。
さらに詳しく知りたい方は、下記の記事と動画にて解説していますので、ぜひ併せて読んでみてください。

Walkersでは成果が実証されたノウハウをもとに、事業を成功に導くためのアプリ開発支援を行っています。ノーコードでもフルスクラッチでも支援を行っているので、新規事業・システム開発でお悩みがある方はお気軽にご相談下さい。