本記事では、過去200社以上のプロジェクトに携わる中で、弊社Walkers(ウォーカーズ)が読者にとって参考になると感じた14個のMVP開発事例を紹介します。
Walkersでは「MVP開発ノウハウがない」「最大限に効率よく開発を進めたい」企業さまに、事業を成功に導くノーコードを用いたMVP開発支援を行っています。⇒ノーコードによるMVP開発支援サービスの概要はこちら

執筆者:山口 鳳汰
ノーコード開発専門メディア「Walkersメディア」編集長。
ノーコードの電子書籍を3冊出版し、1冊はAmazonベストセラーを獲得。
その他、受託開発や教育など多数のノーコード事業に参画している。

運営会社:株式会社Walkers
ノーコード専門の開発会社。
300件以上の開発/制作実績、200件以上の企業様を支援。
マーケティングやUI/UXと掛け合わせたサービス開発を得意としている。

執筆者:山口 鳳汰
「Walkersメディア」編集長。
ノーコードの電子書籍を3冊出版し、1冊はAmazonベストセラーを獲得。

運営会社:株式会社Walkers
ノーコード専門の開発会社。
これまでに300件以上の開発/制作実績、200件以上の企業様を支援。
MVP開発とは?

MVP開発(エムブイピーかいはつ)とは、「最小限の機能しかない製品(Minimum Viable Product)をまず作り、市場に出してユーザーの意見や反応を確かめながら改良していく開発手法」のことです。
この開発手法の目的は、「自分たちが作りたいものが本当に必要とされているか」を早い段階で検証し、時間やお金などのリソースを無駄にしないようにすることです。必要最低限の機能だけを素早く作って実際のユーザーに使ってもらうため、リスクを減らしつつ短期間で市場に出せるという利点があります。
プロトタイプ型MVP開発の成功事例2選

プロトタイプ型MVP開発とは、最小限の機能やデザインを試作した段階でユーザーに提供する方法です。ユーザーが実際に試してみることで、製品のニーズを評価します。簡易的な開発で早期にフィードバックを得ることができるため、迅速な改善に役立ちます。
【事例①】Prompt Lab(AIプロンプト活用アプリ)

Prompt Lab(プロンプトラボ)は、AIプロンプトと呼ばれる「AIに適切な指示を出すための文章」を誰でも簡単に利用できるサービスです。弊社Walkersの自社サービスとして運用しています。
このサービスはノーコード開発によってわずか3週間でベータ版リリースまで行われました。SNSやPR TIMES上でも話題になり、開始2日で1万PVを突破しました。
BubbleではChat GPTとの連携を使うことにより、高品質なAIプロダクトを実現できる良い事例になれたと思います。
また、UI/UXなどのデザインにもこだわっているので、ぜひ触ってみてください。
プロンプトのデータベースサイト「PromptLab 」リリースしました❗️❗️❗️🎉
— つかさ@ノーコード開発✖️AI駆動開発 (@tsukasa_hiraga) April 13, 2023
精度の高いプロンプトを集めてサービス開発をプロンプトの組み合わせだけで行える世界観を目指します🎉🎉🎉
ちなみに構想から開発まで3週間です。ノーコードのポテンシャル(と弊社のエンジニア)恐るべし😇 pic.twitter.com/eget8dlQCg
【事例②】Instagram(写真SNSアプリ)

Instagramは写真共有に特化したSNSで、当初はチェックイン機能など盛り込んだアプリ「Burbn」として開発されました。しかしユーザーの反応から写真投稿にニーズが集中していると判明し、写真と簡単な操作性だけに絞ったプロトタイプを短期間で作り直しました。
このミニマルなMVP版Instagramは2010年10月にiOS向けに公開され、初日で2万5千人がダウンロードするヒットとなりました。
公開1週間で10万ダウンロード、公開2か月後の12月には登録ユーザー数100万人を突破し、シンプルなプロトタイプへのピボットが爆発的成長を生んだ成功例となっています。その後わずか約1年半で2700万ユーザーまで拡大し、巨額の資金調達とFacebookによる買収につながりました。
プロトタイプ型MVPでコア機能に集中したことが、ユーザーの熱烈な支持を得た要因と言えます。
»出典:Instagram: What It Is, Its History, and How the Popular App Works
LP型MVP開発の成功事例2選

LP型MVP開発とは、製品やサービスの概要を紹介するためのWebページを用いて仮説検証する手法です。製品を開発する前に、LPを使ってユーザーの関心度を測り、需要があるかどうかを検証します。簡単に作成できるため、テストやマーケティングの第一段階として非常に有効です。
【事例①】PM CareerとPM School(PM向けの人材・教育サービス)


PM CareerとPM Schoolは、プロダクトマネージャー向けの人材・教育サービスです。弊社Walkersが開発を担当しています。
これらのサービスでは、以下の手順でリリースされました。
- サービスのリリース前にLPを公開
→まずLPを公開してニーズを確認し、「リリース前に受注できる状態」を作っておく。 - ニーズを確認してからノーコード開発で最速リリース
→ノーコードによってPM SchoolもPM Careerどちらも約2〜3ヶ月ほどで開発に成功。 - リリースしてからサービスの質を上げていく
→ここからは当たり前のようにユーザーに毎日会い、営業をし続ける。そして何が相手に刺さっていて、何が課題になっているのかを解像度を上げていく作業をひたすらに行う。
結果として、2つのサービスを創業してから1年以内に黒字化に成功しました。
おまけですが、弊社WalkersのMVP開発 & ノーコード開発に対して嬉しい声をいただけたので、紹介しておきます。
私自身、ノーコードツールでプロダクトを作るのは初めてだったのですが、ノーコードツール特化の開発会社を経営している @tsukasa_hiraga のアドバイスを多数もらって「これならいける!」と思ったことが大きかったです。皆様、ノーコードツール開発のご相談は彼にどうぞ。
引用:爆速でニーズ把握&連続プロダクトリリースをした事業立ち上げ方法
※@tsukasa_hiraga は弊社WalkersメンバーのTwitterアカウントです
【事例②】SmartHR(クラウド人事労務管理サービス)

SmartHRはクラウド型の人事・労務手続きを効率化するサービスで、正式開発前にLP型MVPで市場の反応を検証しました。
創業者の宮田氏はサービス着想後すぐにランディングページを作成し、Facebook広告に約2万円を投下して事前登録者を募ったところ、わずか3日で100件もの申込みがありました。この数値は想定を上回るもので、「ユーザーの関心とニーズの大きさを実感した瞬間だった」と述べています。
LP経由で十分なトラクション(関心の証拠)を示せたことでサービス開発に弾みがつき、2015年の正式リリース後は2年弱で導入企業1万社を獲得、2018年1月には約15億円の資金調達にも成功しました。
事前LPで需要を実証し、その勢いを保ったまま本番サービスの爆発的成長につなげた好例です。
»出典:【STARTUPS JOURNAL】「SmartHR」開発のヒントは〝超速仮説検証〟
コンビネーション型MVP開発の成功事例2選

コンビネーション型MVP開発とは、既存のサービスや製品を組み合わせて新しい価値を創出する手法です。この方法の主な利点は、開発コストと時間の削減、柔軟な機能拡張、そして迅速な市場検証が可能になることです。
【事例①】Product Hunt(新プロダクトの投稿型キュレーションサイト)

Product Huntは新しい製品をユーザー投票でランキングするサイトですが、その創業時にはメール配信サービスとリンク共有ツールを組み合わせたMVPでスタートしました。創業者のライアン・フーヴァー氏は週末プロジェクトとしてLinkydinkという既製のリンク共有ツール上にグループを作り、知人数十名を招待してプロダクト情報を投稿・配信する仕組みを20分で構築しました。
こうして生まれたメールベースの簡易版Product Huntはすぐに反響を呼び、スタートアップ業界の有識者ら約数十人から始まった購読者リストは170名まで拡大し、毎日のように「この日刊リストが楽しみ」といった声が寄せられました。
ユーザーの熱狂を確信したフーヴァー氏はウェブ版の開発に着手し、その過程でも手作業でコミュニティ運営を続けユーザーを800名規模にじわじわ増やしました。そして、その後わずか8日でWebサイトを公開しました。

正式なプロダクトを作る前に既存ツールでエンゲージメントの高いコミュニティを形成したことで、Product Huntはローンチ後すぐに3万以上のユーザーを獲得し、現在ではテック業界で欠かせない存在となりました。
»出典①:Product Hunt Began as an Email List
»出典②:FIrst1000,Product Hunt
【事例②】Groupon(クーポン共同購入サービス)

共同購入クーポンで知られるGrouponは、既存ツールを組み合わせたコンビネーション型MVPで事業検証を行いました。
創業時、独自システムを構築せずWordPressのブログを「Groupon」サイトとして利用し、毎日1件だけお得なクーポン情報を投稿する形でサービスを開始。購入希望者にはFileMakerで生成した手作りのクーポンPDFをメールで送信するという極めて簡素な運用でした。
初日の共同購入はわずか20名(シカゴのピザ2枚分)でしたが、その後口コミで利用者が増え、一日に500枚のクーポンを販売する規模に成長しても裏側ではApple Mailで500通のPDFメールを手動送信して凌ぎました。
このように「ブログ+PDF作成+メール+手作業」という“つぎはぎ”のMVPでも、ユーザーの強い支持を得て事業の成立を実証。結果Grouponは史上最速級の成長企業となり、コンビネーション型MVPがビジネスアイデア検証に有効であることを示しました。
スモークテスト型MVP開発の成功事例2選

スモークテスト型MVP開発とは、製品開発前に市場の反応を検証する手法です。具体的には、まだ存在しない製品の広告や動画などを作成し、ユーザーの反応を分析します。これにより、低コストで迅速に製品アイデアの妥当性を確認できます。
【事例①】Dropbox(クラウドストレージサービス)

Dropboxはクラウド上でファイルを同期・共有できるサービスですが、開発初期にスモークテスト型MVPとして紹介動画を公開し、市場の反応を測りました。当時まだ製品版が完成していない中、創業者のドリュー・ハウストン氏は約3分間のデモ動画を制作し、自身の課題とDropboxの解決策をコミカルに紹介しました。
このような動画を2008年にHacker Newsに公開すると口コミで瞬く間に広がり、一夜にしてβ版のウェイティングリスト登録者数が5,000人から75,000人へと跳ね上がりました。
“見せるだけ”のMVPながらユーザーの強い期待を集めたことで、サービスへの需要を明確に実証できたのです。
その後Dropboxは正式リリースとともに急速にユーザー数を伸ばし、現在ではユーザー数6億人を突破するなど大成功を収めました。動画一本で市場検証を行ったこの例は、プロダクトの価値を視覚的に伝えるスモークテスト型MVPの威力を示しています。
【事例②】STUDIO(ノーコードWeb制作ツール)

STUDIOはコードを書かずにデザインから公開まで完結できる国産Web制作プラットフォームです。正式版リリース前にスモークテスト型の手法を用いて注目を集めました。
具体的にはサービスコンセプトを紹介するデモ動画やLPを先ほど紹介した新プロダクトの投稿型キュレーションサイトであるProduct Huntに投稿し、SNS上で拡散させました。
その結果、STUDIOはProduct Huntで高評価を受け、全世界で週間1位を獲得するほどの反響となりました。

また、2018年4月の正式リリースされて半年以内に世界中から2万人以上のユーザーを獲得しており、ローンチ前の段階でサービスの需要とグローバルな支持を確認できました。高品質なデモ動画と限定公開によるスモークテストで期待感を醸成し、本番リリースにつなげた好例です。
プレオーダー型MVP開発の成功事例2選

プレオーダー型MVP開発とは、製品リリース前に購入予約や支援金を募る方法です。具体的には、クラウドファンディングサイトを利用し、コンセプトや試作品の情報と引き換えに出資者を募集し、十分な支援(予約注文)が集まれば、その資金をもとに製品開発を進めます。
【事例①】Oculus Rift(VRヘッドセット)

Oculus Riftは高性能VRヘッドセットですが、製品化前にプレオーダー型MVPとしてクラウドファンディングを活用しました。
創業チームは試作した粗削りのプロトタイプ(ガムテープで補強された簡易モデル)を引っ提げ、2012年にKickstarter(海外のクラウドファンディングサイト)で支援者を募ったのです。
最先端のコンセプトが支持され、初日だけで25万ドル(約3,300万円)以上の資金が集まりました。最終的には約9,500人の支援者から240万ドル以上の資金調達に成功し、支援者には開発版デバイスを発送してフィードバックを収集しました。

プレオーダー段階で顧客から資金と要望を得たことで、製品改善と市場需要の両面を同時に検証できたのです。その後Oculus社は2014年にFacebookに20億ドルで買収され、VR業界を牽引する存在となりました。
未完成品でも予約販売を通じて熱狂的ファンを巻き込んだこの例は、プレオーダー型MVPの持つ強力な検証力を示しています。
【事例②】Sony MESH(IoTブロック玩具)

Sony MESHはブロック形状の電子タグを組み合わせてIoT工作ができる製品で、ソニー社内の新規事業から生まれました。
正式発売前にプレオーダー型MVPとして2015年に米国のクラウドファンディングサイト「Indiegogo」でプロジェクトを公開し、市場の反応を確かめています。
目標金額は5万ドルでしたが、最終的に6万5千ドルの支援を獲得することに成功しました。

プロジェクト創立者である萩原氏は、クラウドファンディングを実施したことによるメリットを以下のように述べています。
クラウドファンディングを実施して、製品を出荷した後に、自然とユーザーグループが立ち上がったんです。そこでユーザーの人たちが自由に使い方をシェアして、プロダクトの改善点なども投稿していました。ワークショップで得られるものとは違う、そのまま生活に使えそうなアイデアもたくさん投稿されていました。私たちの手を離れて、ユーザーがアイデアを投稿しあう状態を見るのは楽しかったですね。
【DISCOVER】ソニーの新規事業プロジェクトリーダーが語った理系の未来
クラウドファンディングで集まった支援を基にMESHは正式発売され、現在ではグローバルにユーザーコミュニティが形成されています。大企業発のプロジェクトでも、市場検証にプレオーダー型MVPを活用できることがわかる好例となっています。
オズの魔法使い型MVP開発の成功事例2選

オズの魔法使い型MVP開発とは、完全に機能するシステムを構築する前に、人力で裏側の処理を行う手法です。ユーザーには自動化されたサービスのように見せかけながら、実際は人間が手作業で対応します。これにより、低コストかつ短期間で製品アイデアの検証が可能になります。
【事例①】Amazon(ECプラットフォーム)

世界最大のEC企業Amazonも、創業当初はオズの魔法使い型MVPでスタートしました。
1995年のサービス開始時、Amazonは「オンライン書店」として必要最低限のウェブサイトを構築し、裏側では在庫を持たず注文が入るたびに取次業者から本を取り寄せて発送する手法を取っていました。つまり、ユーザーには幅広い本のカタログと購入画面という完成された体裁を見せつつ、実際の在庫管理・配送処理は創業者ら人力で対応していたのです。
この方法でまず本という一点に絞ったMVPを成功させ、実際に「本をネットで買いたい」というニーズと自社サービスの有効性を証明しました。わずかなスタッフと手作業中心の運営ながら順調に売上を伸ばし、サービス開始からわずか数年で数百万冊の出荷規模に成長。その後もユーザーの声を反映しながら品揃えを拡大し、“何でも売っている”現在のAmazonへと至ります。
裏方で人が魔法使いのように奔走した初期Amazonの例は、完璧な自動化にこだわらず人力でサービスを演出するMVPの有効性を示しています。
»出典:Amazon Is Huge Because It Started With A Great MVP
【事例②】食べログ(グルメ口コミサイト)

日本最大級のグルメ口コミサイト「食べログ」も、創始期にはオズの魔法使い型MVPでサービスの土台を築きました。
2005年のサービス開始当初、サイト上に掲載された飲食店データベースはユーザー投稿ではなく市販のグルメ雑誌や飲食店ガイド本から手作業で入力したものでした。
ユーザーには充実した飲食店情報サイトが完成しているかのように見せつつ、実態は運営スタッフが裏側で情報収集・入力を代行していたのです。また、サービス開始後にユーザーから寄せられる機能改善の要望にも当面は手動で対応し、掲示板形式の口コミ機能を地道に改良していきました。
このように人的リソースで初期コンテンツと運営を支えた結果、ユーザーは便利なサイトだと感じて定着し口コミ投稿が増加。口コミ件数が数百万件規模に達した段階で裏側を自動化することで、本格的な口コミプラットフォームへと移行しました。現在食べログは掲載店舗数約84万件、累計投稿数5,230万件、月間利用者数約9,487万人に上る巨大サービスへ成長しています。
初期に“舞台裏の人力”で場を整えたことが、その後の圧倒的スケール化の基盤となった成功事例です。
コンシェルジュ型MVP開発の成功事例2選

コンシェルジュ型MVP開発とは、人力で製品やサービスの価値を検証する手法です。サイトや製品を用意せずに、開発者が直接ユーザーと対話し、意見を収集します。低コストで正確な検証結果が得られる一方、スケーラビリティに制限があります。
【事例①】Airbnb(民泊仲介サービス)

Airbnbは自宅の一室などを宿泊施設として提供するマーケットプレイスですが、創業期にコンシェルジュ型MVPでホストとゲスト双方のニーズ検証を行いました。
サービス開始直後、ニューヨークのAirbnb物件で予約が伸び悩んでいることに気付いた創業者たちは、「写真のクオリティが上がれば予約率も上がるのでは」という仮説を立てます。
そこで彼ら自身がニューヨークに飛び、ホストの自宅を一軒一軒訪問してプロ並みの写真撮影を無料で行いました。この手厚い“コンシェルジュ”的対応により、写真が美しくなった物件の予約数は目に見えて増加しました。
仮説が正しかったことを確信したAirbnbはプロのカメラマンを派遣する公式サービスを導入し、ホストの満足度向上と利用増に繋げています。また創業初期には利用者への聞き取りや鍵の受け渡しサポートなど、人力でユーザー体験を向上させる施策も積極的に行われました。
これらの取り組みで得た洞察をサービス設計に反映した結果、Airbnbは2008年の創業からわずか数年で数百万件の宿泊予約を扱うグローバル企業へと成長しました。人的な濃厚サービスでユーザーの課題を検証・解決するコンシェルジュ型MVPの成功例です。
»出典:HOW AIRBNB’S MVP PAVED THE WAY FOR A $93 BILLION COMPANY
【事例②】Food on the Table(レシピ提案サービス)

Food on the Tableは米国発の食事プラン提案・食材買い物代行サービスで、創業者マヌエル・ロッソ氏がコンシェルジュ型MVPを実践した有名な例です。
彼はサービスのソフトウェアを作る前に、自ら家庭を訪問して主婦から好みや予算をヒアリングし、一人ひとりに合わせた1週間分の献立とレシピ、さらに特売情報を反映した食材の買い物リストまで手作業で作成して提供しました。
いわばマンツーマンの家政婦(コンシェルジュ)のように振る舞い、顧客が価値を感じるかどうかを直接確かめたのです。その結果、多くの家庭がこの個別サービスに喜んで対価を支払い継続利用したため、事業として成立すると判断できました。
ロッソ氏は得られた知見を基にサービスを徐々にシステム化し、アプリによる自動提案へ移行させました。Food on the TableはこのコンシェルジュMVPの成功を足掛かりに事業を拡大し、最終的には2014年に買収されるまでに至っています。
最初は非スケーラブルな手作業でもユーザーの熱意を掴み、その証拠をもって投資を引き出しスケールさせた好例と言えるでしょう。
Walkersでは成果が実証されたノウハウをもとに、事業を成功に導くためのMVP開発支援を行っています。ノーコードでも従来のコード開発でも支援を行っているので、ぜひお気軽にご相談下さい。