Bubbleの機能的にできることや長所、注意点まとめ

この記事のまとめ

Bubbleはコードを書かずに、視覚的にWebアプリケーションを作成できる「ノーコードツール」として広く利用されています。ビジネスやスタートアップのニーズに対応するために、多様な機能を提供しており、その機能性や柔軟性が大きな魅力です。

しかしながら、全てのプラットフォームには長所だけでなく注意点もあります。本記事では、Bubbleの機能について詳しく見ていきながら、各要素の長所と注意点をまとめて解説していきます。

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執筆者:山口 鳳汰
 

執筆者:山口 鳳汰
ノーコード開発専門メディア「Walkersメディア」編集長。
ノーコードの電子書籍を3冊出版し、1冊はAmazonベストセラーを獲得。

その他、受託開発や教育など多数のノーコード事業に参画している。

運営会社:株式会社Walkers

運営会社:株式会社Walkers
ノーコード専門の開発会社。
300件以上の開発/制作実績、200件以上の企業様を支援。
マーケティングやUI/UXと掛け合わせたサービス開発を得意としている。

執筆者:山口 鳳汰

執筆者:山口 鳳汰
「Walkersメディア」編集長。
ノーコードの電子書籍を3冊出版し、1冊はAmazonベストセラーを獲得。

運営会社:株式会社Walkers

運営会社:株式会社Walkers
ノーコード専門の開発会社。
これまでに300件以上の開発/制作実績、200件以上の企業様を支援。

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【特徴①】機能性

Bubbleのドラッグ&ドロップによるノーコード開発
ドラッグ&ドロップによるノーコード開発

長所

①コードを書かずに開発が可能:Bubbleはコードを書かなくても、視覚的なドラッグアンドドロップ機能を使い、高度なWebアプリケーションを作成できる点が特徴です。

②迅速なプロトタイピング:豊富なテンプレートやプラグインを活用することで、最小限の機能を持つプロトタイプやMVP(Minimum Viable Product:顧客に価値を提供できる最小限の製品)を素早く作成できます。
»関連記事:ノーコードで開発期間を50%以上短縮できるって本当?【結論:本当】

③開発コストの削減:スタートアップや中小企業にとって、Bubbleを使うことで開発スピードが向上し、開発コストを大幅に削減できる点が魅力です。
»関連記事:【シミュレーション付き】ノーコード開発費用の相場まとめ

④カスタマイズ性が高い:直感的な操作で、ユーザー独自のデザインや機能を持つアプリケーションを簡単にカスタマイズできるため、企業の独自性を生かしたサービスをすぐに市場に投入することが可能です。

⑤完全なプロセスフローのカスタマイズ:他のツールとは異なり、Bubbleではテンプレート化されたアクションに制限されることなく、プロセスの各ステップを自由にカスタマイズできます。

⑥高度なアプリ開発:Bubbleはノーコードツールでありながら、従来のプログラミング言語のように自由度の高いアプリ開発ができ、特定の活用事例に縛られることはありません。
»関連記事:【完全網羅】ノーコードBubbleの参考になる開発事例50選

⑦AIツールとの連携:ChatGPTやDALL-EといったAIツールを簡単に統合できるため、革新的で強力なアプリケーションの開発が可能です。
»関連記事:ノーコードツールBubbleのAIアプリの開発事例5選

⑧高度なセキュリティの設定:Bubbleでは、セキュリティ専用のページを設けるほどセキュリティ対策に力を入れています。そのため、非常に安全性の高いアプリの開発が可能です。
»関連記事:Bubbleのセキュリティは本当に安全?【結論:安全だが注意点もあり】

注意点

①学習コスト:プログラミング言語に比べて難易度は低いですが、複雑なアプリケーションを作成する際には、設定や最適化に時間がかかり長時間の学習が必要になります。

②成長に伴う時間的負担:初期のプロトタイプは素早く作成できる一方で、アプリが成長するにつれて細かい調整や最適化に多くの時間を要することがあります。
»関連記事:【完全版】Bubbleでできること/できないことを3分で解説!

③カスタマイズの制約:ノーコードプラットフォームの特性上、完全にコードベースでのカスタマイズができないため、特定のプログラミングフレームワークを使いたい場合には、自由度が制限されることがあります。

④若干の表示速度の遅さ:Bubbleで開発したアプリはページの表示速度が少し遅くなってしまいます。少し遅くなる程度で、致命的な遅さになるわけではありませんが、高度な表示速度のアプリ開発には適していません。

【特徴②】API連携・統合性

BubbleのAPI連携機
API連携機能

長所

①多様なAPIとの統合が可能:Bubbleは、StripeやZapierなどの外部サービスとの連携を簡単に行うことができ、決済機能や自動化プロセスをスムーズにアプリケーションに組み込むことができます。
»関連記事:様々な外部サービスを連携したサービス「FiveTeams」

②APIコネクタの活用:APIコネクタ機能を使用することで、他のウェブサービスのAPIエンドポイントを設定し、柔軟にデータをやり取りすることが可能です。これにより、外部サービスとの連携が迅速かつ効果的に行えます。

③サードパーティサービスとの統合:支払いサービスやデータソース、認証プロバイダーなどの外部サービスにAPIを通じて接続可能なだけでなく、Javascriptプラグインを利用して、サポートされていないサービスへの接続や新たな要素の追加、サーバーコードの記述も行うことができます。

④OAuthによるユーザー認証:Bubbleでは、FacebookやGoogleなどの外部サービスの資格情報を使用してユーザー認証が可能です。また、企業のSSO(シングルサインオン:1度のユーザー認証で複数のシステムの利用が可能になる仕組み)もプラグインを通じて実現できるため、柔軟なログイン管理が行えます。

注意点

①APIの知識が必要:API連携には、基本的なAPIの知識が求められる場合があり、完全な初心者には少しハードルが高いかもしれません。設定が不十分な場合、連携エラーやデータ不整合が発生することがあります。

②パフォーマンスへの影響:APIのレスポンス時間が遅いと、アプリケーション全体のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。特に、大量のデータを扱う際やリアルタイム処理が必要なアプリケーションでは、注意が必要です。

【特徴③】デザイン性

Bubbleのピクセル単位でのデザイン
ピクセル単位でのデザイン

長所

①直感的なデザインカスタマイズ:Bubbleは柔軟にカスタマイズ可能なUIパーツを提供しています。ユーザーは、ドラッグアンドドロップで要素を配置するため、デザイン経験が少ないユーザーでも直感的に操作することができます。

②テンプレートとプリセットの活用:CSSやHTMLを直接書かなくても、高品質なデザインが簡単に実現可能です。特にデザイン経験の浅いユーザーにとっては、テンプレートやプリセットを利用することで、短期間で魅力的なデザインを作成できます。

③ピクセル単位でのデザイン:テンプレートに縛られず、ピクセル単位で自由にデザインを調整することも可能です。これにより、ユーザーの独自性を最大限に引き出すことができます。

④レスポンシブデザイン対応:Bubbleはレスポンシブ対応を標準で備えており、デバイスの幅に合わせて自動的に調整されます。また、各要素ごとに、折りたたみや非表示などのカスタマイズも可能で、モバイル向けに最適化することができます。
»関連記事:レスポンシブ対応されている弊社が開発したBubbleサービス「Prompt Lab」

注意点

①高度なカスタマイズの限界:Bubbleのデザインエディタには、特定のアニメーションやインタラクティブな要素を追加する際に制約がある場合があります。これらを実現したい場合は、他のツールや外部プラグインを利用する必要が出てくるかもしれません。

②レスポンシブ対応の手間:Bubbleはレスポンシブ対応ですが、すべてのデザインが自動で最適化されるわけではありません。特にモバイルデバイス向けに調整を怠ると、ユーザー体験に悪影響を及ぼす可能性があります。

③デザインのインポートの制限:Figmaなどの外部ツールからデザインをインポートする機能もありますが、現状では限られたサポートにとどまっており、実際にはBubbleのエディタ内でゼロからデザインを作成するケースが多いです。

【特徴④】データベース

Bubbleの内蔵データベース
内蔵データベース

長所

①直感的なデータ管理:Bubble内蔵のデータベースは、プログラミングの知識がなくても直感的にデータを操作できる設計になっています。データ構造の定義やワークフローとの連携により、データの保存や取得を簡単に自動化することができます。

②カスタムリレーショナルデータベース:Bubbleを使うと、ユーザーが操作できる完全にカスタマイズされたリレーショナルデータベースを構築できます。これにより、アプリケーションの管理者やユーザーが、独自にデータベース内の項目を操作できる柔軟性が得られます。

③外部データベースとの連携:Google SheetsやAirtableなどの外部サービスからデータを取得したり、SQLデータベースコネクタを使用して外部データベースと連携し、SQLクエリを実行することが可能です。これにより、データの柔軟な運用が可能となります。

注意点

①パフォーマンスの制約:大量のデータや複数のテーブルにまたがる複雑なクエリを扱う際、Bubbleのデータベースはレスポンスが遅くなる可能性があります。これにより、ユーザー体験に悪影響を及ぼす場合があるため、大規模なデータ処理が求められるアプリケーションでは注意が必要です。

②高度なデータベース管理の限界:Bubble内蔵のデータベースはカスタマイズ性がありますが、専用のデータベース管理ツールに比べると、細かい操作や高度なカスタマイズが難しい場合があります。複雑なデータ要件がある場合、他のデータベースソリューションを併用することを検討する必要があるでしょう。

【特徴⑤】コードの追加

Bubbleのカスタムコードの追加
カスタムコードの追加

長所

①カスタムコードの追加による拡張性:Bubbleは、HTMLやCSSを使った基本的なカスタマイズから、JavaScriptを使った複雑な機能の追加まで幅広く対応しています。必要に応じてコードを追加することで、アプリケーションの見た目や機能を自在に調整できたり、特定の動作やエフェクトを実現するのに役立てたりできます。

②限界を超えたアプリ開発:Bubbleで実現が難しい特定の機能やアルゴリズムを追加する際、カスタムコードがその制約を打破し、高度なアプリケーションを構築することができます。

③外部サービスとの高度な連携:APIを使って外部サービスと連携する際、カスタムコードを追加することで、より複雑で高度な処理を実装できます。これにより、さらに柔軟なアプリケーション開発が可能になります。

注意点

①互換性の確認が必要:カスタムコードを追加する際は、Bubbleのシステムと互換性を確保することが重要です。誤ったコードがアプリケーション全体のパフォーマンスを低下させたり、エラーを引き起こす可能性があるため、慎重な実装が求められます。

②バランスの重要性:カスタムコードを追加しすぎると、Bubbleの持つノーコードプラットフォームの利便性が損なわれる恐れがあります。簡便さと機能拡張のバランスを考慮しながら、適切にコードを追加することが大切です。

【特徴⑥】拡張可能性・スケーラビリティ

Bubbleのプラグイン機能
プラグイン機能

長所

①スケールアップが容易:Bubbleはアプリケーションの成長に応じてリソースを追加し、スケールアップすることが可能です。アプリの利用者が増加しても、パフォーマンスを維持しながらスムーズに拡張できる点が非常に優れています。

②プラグインエコシステムの活用:Bubbleのプラグインエコシステムを活用することで、新しい機能を追加し、段階的にアプリケーションを成長させることができます。初期段階では最低限の機能からスタートし、後に必要に応じて拡張できる柔軟な開発プロセスが実現します。

③大規模トラフィックへの対応:Bubbleは、1日あたり50万ページビュー以上のアプリケーションを処理できるスケーラビリティを持っており、トラフィックが増加しても専用クラスターに移行することでパフォーマンスを維持できます。大規模なアプリでも十分な余裕を持って運用できます。

注意点

①スケーラビリティの限界:非常に大規模なアプリケーションや急激にユーザー数が増加する場合、Bubbleの既存リソースではパフォーマンスが追いつかないことがあります。このため、大規模プロジェクトではスケーリング戦略を慎重に計画する必要があります。最終的に毎日数百万人のアクティブユーザーに対応する規模を目指す場合、従来のコーディングによるシステムへの移行を検討する必要が出てくるかもしれません。

②ノーコードの利便性が損なわれる可能性:拡張性を追求するためにカスタムソリューションを導入すると、Bubbleの持つ「ノーコード」の利便性が低下する可能性があります。開発方針を明確にし、ノーコードのメリットを活かすか、カスタマイズに重点を置くかのバランスを取ることが重要です。

【特徴⑦】他プラットフォームへの乗り換え(ロックイン)

Bubbleのデータエクスポート機能
データエクスポート機能

長所

①データのエクスポートが容易:Bubbleでは、いつでもプラットフォーム内のデータをCSVやJSON形式でエクスポートして、別のシステムに移行することが可能です。また、APIを使って他のシステムに接続できるため、データを簡単に移植することができます。この点は、将来的に他のシステムに移行したい場合でも安心です。

注意点

①コードのエクスポートができない:Bubbleには、アプリケーションのコードを直接エクスポートする機能がありません。そのため、他のプラットフォームへの移行を行う場合、手間とコストがかかります。将来的に大規模なカスタマイズやプラットフォームの変更を検討している場合には、ロックインリスク(現在使用している技術から同種のものへの乗り換えが困難な状態)として考慮する必要があります。
»関連記事:もしBubbleのサービス提供が終了したらどうなるのか?


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