本記事では、システム/アプリ開発が遅れる代表的な8つの原因と、それに対する具体的な対策について詳しく解説します。この記事を読むだけで、開発の遅れを事前に対策できるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
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本記事の内容は下記のYouTube動画でも解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
執筆者:山口 鳳汰
ノーコード開発専門メディア「Walkersメディア」編集長。
ノーコードの電子書籍を3冊出版し、1冊はAmazonベストセラーを獲得。
その他、受託開発や教育など多数のノーコード事業に参画している。
運営会社:株式会社Walkers
ノーコード専門の開発会社。
300件以上の開発/制作実績、200件以上の企業様を支援。
マーケティングやUI/UXと掛け合わせたサービス開発を得意としている。
執筆者:山口 鳳汰
「Walkersメディア」編集長。
ノーコードの電子書籍を3冊出版し、1冊はAmazonベストセラーを獲得。
運営会社:株式会社Walkers
ノーコード専門の開発会社。
これまでに300件以上の開発/制作実績、200件以上の企業様を支援。
システム/アプリ開発が遅れる8つの原因
【原因①】外注先(開発会社)の選定ミス
開発プロジェクトで外注先の選定は極めて重要です。開発会社の選定を誤ると、プロジェクトが予定通りに進まないどころか、品質の低下、追加コストの発生、納期の遅延など、さまざまな問題が発生するリスクが高まります。
外注先(開発会社)は以下の基準で選ぶことをおすすめしています。
- 過去の実績が信頼できるか
- ブログ、SNS、YouTubeで有用な情報を発信しているか
- 問い合わせ時の対応が丁寧か
- サポート体制が充実しているか
- 自社の事業や課題に基づいた提案をしてくれるか
詳しくは本記事の開発会社を選ぶ際に重視すべき5つのポイントで解説しておりますので、そちらをご覧ください。
※クリックでその章に移動します
【原因②】スケジュール見積もりの甘さ
プロジェクトのスケジュール見積もりが甘いと、開発の進行が遅れてしまう可能性が非常に高くなります。特に、新しい技術や複雑な要件が含まれているプロジェクトでは、開発にかかる時間を正確に予測することが難しいため、見積もりが過度に楽観的になることがあります。
開発の段階ごとに予測が甘いと、開発の途中で予定が崩れ、結果として大幅な遅延につながります。
【原因③】要件定義が不十分
要件定義が不十分だと、プロジェクトの進行中に要件が変更され、スケジュールの遅延やコストの増加につながることが多いです。
要件定義は、プロジェクトの全体像を形作る重要なプロセスであり、曖昧な要件があると開発が計画通りに進まない原因となります。特に、プロジェクトの初期段階で要件が不明確なまま進行すると、開発途中で大幅な仕様変更が発生し、手戻りが生じやすくなります。
【原因④】外注先とのコミュニケーション不足
外注先とのコミュニケーションが不足していると、開発の方向性にズレが生じ、プロジェクトの遅延を引き起こす原因となります。
お互いの認識が合っていないと、後になって修正や手戻りが発生し、予定していたスケジュールから大幅に遅れてしまう可能性があります。特に、進捗状況を正確に把握していないと、プロジェクトが遅延していることに気づかないまま進行してしまいます。
【原因⑤】社内関係者のコミュニケーション不足
社内でのコミュニケーション不足も、開発の遅延を引き起こす原因となります。プロジェクトには、開発チームだけでなく、マーケティング、営業、顧客サポートといった他の部門も関与することが多く、これらの部門がプロジェクトの進捗や方向性について共通の理解を持っていないと、認識のズレが発生します。
その結果、後から仕様変更や追加要件が発生し、プロジェクトが予定通りに進まなくなってしまいます。
【原因⑥】アクシデント対策の不備
開発プロジェクトでは、予期せぬアクシデントが発生することが珍しくありません。たとえば、開発担当者が急病で欠勤したり、技術的な問題で開発がストップしたりすることがあります。
これらのアクシデントに対する備えがない場合、プロジェクトが大幅に遅れてしまう原因となります。特に、プロジェクトの進行に重要な人員が一時的に不足すると、開発の進行が完全に止まってしまうこともあります。
【原因⑦】担当者の実力不足
プロジェクト担当者のスキルや経験が不足している場合、プロジェクトの進行が遅れる可能性が高まります。特に、大規模プロジェクトや複雑なシステム開発では、担当者の技術力とプロジェクト管理スキルが求められます。
担当者が要件定義やプロジェクト管理に不慣れだと、開発の方向性を誤ったり、トラブルが発生しても適切に対処できなかったりすることがあります。
【原因⑧】進捗管理の甘さ
進捗状況を正確に把握していないと、問題が発生していても気づくのが遅れ、結果として大幅な遅延につながることが多いです。
また、問題が発生してから対応を考えるのではなく、定期的な進捗確認を行って早期に問題を発見することが重要です。
開発の遅れを防ぐための8つの対策
【対策①】ノーコード開発を利用する
ノーコード開発とは「コードを記述せずにWebサイトやアプリを開発できる画期的な開発手法」を指します。
ノーコード開発を導入することで、開発期間を50%以上短縮できます。時間の大幅な削減により、スケジュール遅延といったリスクを回避することが可能です。
それだけでなく、ノーコード開発では開発費用も50%以上削減することができます。
ノーコード開発はプロトタイプの迅速な作成や柔軟な対応を可能にし、こうした点でもプロジェクトの失敗リスクを低減できるため、ノーコード開発は非常に有効な手法であると言えます。
»関連記事:ノーコードとは?デメリットや限界、アプリ事例まで徹底解説!【プロが解説】
【対策②】要件定義を綿密に行う
要件定義は、プロジェクトの基盤となる重要な工程です。この段階で要件が曖昧だと、後から機能追加や修正が発生し、結果として開発の遅延やコストの増加につながります。そのため、プロジェクトの初期段階で関係者全員と協力し、要件を詳細に定義することが必要です。
各機能の目的や仕様、優先順位を明確にし、具体的な要求を文書化しておくと、チーム全体での共通認識が生まれ、後のトラブルが減少します。また、要件定義書は参照可能な資料としてプロジェクト中に活用でき、方向性がぶれることを防ぎます。
【対策③】プロジェクト管理ツールを活用する
プロジェクト管理ツールを使用することで、プロジェクトの進捗状況をリアルタイムで把握し、遅延リスクを早期に発見することが可能です。例えば、ガントチャートやタスク管理機能があるツールを活用すると、プロジェクト全体の進捗が視覚的に把握できるため、遅延の発生箇所や進行の遅れが一目でわかります。また、プロジェクト管理ツールを活用することで、関係者全員が同じ情報を共有しやすくなり、情報の透明性が向上します。
ツールを活用する際には、単に進捗状況を確認するだけでなく、各タスクの期限や担当者を明確にしておくことが重要です。これにより、担当者が自分の責任を明確に把握し、各自のタスクを効率的に管理できるようになります。また、ツールを使ったコミュニケーションにより、迅速なフィードバックが可能となり、プロジェクトがスムーズに進むようになります。
【対策④】定期的にミーティングを行う
定期的なミーティングは、プロジェクトの進捗確認や問題解決において非常に重要です。短い週次ミーティングや進捗報告会を設けることで、関係者全員がプロジェクトの現状を把握し、コミュニケーションのズレを抑えることができます。
具体的には、週に一度の定例ミーティングなどを設定することで、進捗に関する問題が早期に発見され、迅速な対応が可能になります。
また、会議の内容を記録し、後から振り返られるようにしておくと、プロジェクト管理に役立ちます。ミーティング後には、次にやるべきことや解決策を具体的に示し、プロジェクトが円滑に進められるようにしましょう。
【対策⑤】外注先・関係者とのコミュニケーションを適切に行う
外注先や社内関係者とのコミュニケーションは、プロジェクトの成功に欠かせない要素です。誤解やトラブルが生じないように、定期的かつ密なコミュニケーションを保つことが大切です。具体的には、チャットツールやプロジェクト管理ツールを活用し、進捗状況や課題をリアルタイムで共有することで、迅速な情報共有が可能になります。
また、週次や月次の進捗報告を通じて、関係者全員がプロジェクトの現状を把握できるようにします。報告の際には、具体的な数値やタスクの進捗度合いを明確に示し、プロジェクトが計画通り進んでいるか、遅延が発生していないかを確認しましょう。
【対策⑥】余裕を持ったスケジュールを設定する
プロジェクトスケジュールには、一定の余裕を持たせることが重要です。特に、大規模なプロジェクトや新しい技術を導入するプロジェクトでは、不確定要素が多いため、スケジュールの見積もりが難しくなります。そのため、各フェーズごとにバッファ期間(余裕を持った期間)を設けることで、予期せぬ問題が発生しても柔軟に対応できる体制を整えることが大切です。
余裕を持ったスケジュールは、開発メンバーのプレッシャーを軽減し、リラックスして作業に取り組むことができるため、パフォーマンスの向上にもつながるという点もあります。
また、バッファ期間が設けられていれば、技術的な問題や人材の不足といったトラブルが発生した場合でも、リカバリーが可能です。
【対策⑦】予備のリソースを確保しておく
予備のリソースを確保することは、プロジェクトが円滑に進行するための重要な対策の一つです。開発プロジェクトでは、急なトラブルや予期せぬアクシデントが発生することがあるため、予備の人材や技術サポートを事前に確保しておくことが望ましいです。
例えば、プロジェクトの進行に不可欠な人材が突然欠勤したり、システムのトラブルが発生したりするケースも考えられます。
【対策⑧】開発会社を適切に選ぶ
プロジェクトの成功には、信頼性の高い開発会社を選ぶことが不可欠です。開発会社の選び方に関しては、次の章で解説します。
開発会社を選ぶ際に重視すべき5つのポイント
【ポイント①】過去の実績が信頼できるか
開発会社を選定する際には、過去の実績を詳しく確認することが極めて重要です。近年ではアプリの「ユーザー体験」や「デザイン」が差別化のポイントとなっており、これが競争力の源泉となっています。そのため、技術力の乏しい会社に依頼すると、ユーザーの期待に応えるアプリを開発することが難しくなり、プロジェクトの成功が遠のく可能性があります。
信頼性が高く、豊富な実績を持つ会社を選べば、高品質なアプリを提供してもらえることが期待できます。ユーザー視点に立った開発能力という要素は、開発会社を選ぶ際に重要な判断基準となります。
開発会社の実績や評判を慎重に確認し、デザインを重視した開発力を持つ企業を選ぶことこそが、成功するアプリ開発の鍵となるでしょう。
【ポイント②】ブログ、SNS、YouTube等で有用な情報を提供しているか
開発会社を選定する際には、その企業が開発に関する情報をどれだけ積極的に提供しているかをチェックすることが重要です。私の経験から言えば、有益な情報を頻繁に発信している企業のサービスを活用すると、問題が発生する頻度が比較的低いと感じます。
発信された情報の内容を確認し、「この企業は信頼できる」「私たちのビジネスに合っている」と感じた場合には、その企業に直接問い合わせてみることをおすすめします。
情報発信の積極性やその内容は、開発会社の技術力や信頼性を示す重要な指標となります。このような情報発信に注目しながら、自社のニーズに合った開発パートナーを見極めることが、アプリ開発の成功への鍵となるでしょう。
【ポイント③】問い合わせ時の対応が親切か
開発を円滑に進めるためには、顧客の質問に対して丁寧に対応し、ニーズをしっかりとヒアリングする企業を選ぶことが重要です。開発は緊密なコミュニケーションが必要な共同作業であるため、コミュニケーションが不足すると深刻な問題を引き起こす可能性があります。
そのため、最初の問い合わせ時における丁寧な対応や、スムーズなコミュニケーションが取れるかどうかを確認することは非常に大切です。顧客のニーズを十分に理解し、丁寧な対応ができる開発会社を選ぶことで、プロジェクトの進行を滞りなく進めることができるでしょう。
【ポイント④】サポート体制が整っているか
開発会社を選定する際には、提供されるサポート体制の詳細を入念に確認することが極めて重要です。開発では、さまざまな問題が発生する可能性があり、こうした場合に充実したサポート体制があれば、迅速かつ適切に対応することが可能です。
開発プロジェクトでは予期せぬトラブルが避けられないことが多いため、事前に自社が必要とするサポート内容をしっかりと把握し、問題発生時に優れた対応力を発揮できる開発会社を選ぶことが重要です。
【ポイント⑤】自社の事業や課題に基づいた提案を行ってくれるか
サービス開発を成功に導くには、自社の具体的な課題に対して適切な提案を行ってくれる企業を選ぶことが非常に重要です。単にサービスを開発するだけでは、市場のニーズに適合しない不十分な製品となる危険性があります。
したがって、開発段階のみならず、サービスのアイデア立案の段階からも協力的に関与してくれる企業を選ぶことが望ましいでしょう。そうすることで、顧客ニーズに合致したサービスの提供が期待できます。
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Walkersでは成果が実証されたノウハウをもとに、事業を成功に導くためのアプリ・システム開発支援を行っています。ノーコードでも従来のコード開発でも支援を行っているので、アプリ・システム開発でお悩みがある方はお気軽にご相談下さい。