株式会社One Company(ワン カンパニー)は、千葉県の船橋市・市川市などで、保育事業・児童発達支援事業を展開している企業です。子どもたち1人ひとりを尊重した、質の高い支援を目指しています。
今回は、療育支援に特化した業務サポートシステムの開発をご依頼いただきました。支援事業に必要なさまざまな業務をワンストップでサポートするシステムです。
One Companyの代表取締役である関根 大介さんに、お話をうかがいました。
子どもと向き合う時間を確保するために、低コストで業務を効率化できるシステムが必要だった
―開発をご依頼いただく前の課題についてお聞かせください。
関根:コスト削減と業務効率化です。これまで利用していたシステムは、1ユーザー単位で料金がかかり、ユーザー数が増えるにつれてコストが増えていく仕組みでした。そのため、職員や利用者が増えるにつれ、費用負担が大きくなってきていました。今後、支援事業を拡大するに伴い、さらなるコスト増が予想されます。
そこで、自社でシステムを開発し、ユーザー数に関わらず定額で利用できるようにしたいと考えたのです。
療育支援に特化した他社のシステムも検討しましたが、それらも事業所ごとに費用がかかるなど、高額なものが多いのが現状です。
業務効率化を進めることで、子どもたちに向き合う時間を確保し、より質の高いサポートができる体制を整えたいと考えています。しかし、他社のシステムは汎用的な機能が多く含まれているため、必要な機能に絞った使いやすいシステムを求めていました。
―Walkersにご依頼いただいた決め手は何ですか?
関根:ノーコード開発ができる点です。ノーコード開発であれば、開発会社に全て任せるのではなく、自社でも多少修正できる点が魅力的でした。さらに開発スピードも早く、カスタマイズ性も高いです。
3社ほど検討したなかで、Walkersさんの提案が一番よかったです。必要なさまざまな機能面を実現できるのはもちろん、補助金と絡めた提案をしてくれたため、トータルのコストをおさえられるのも魅力的でした。
「Bubble(バブル)」というノーコードツールを使用しているのも、大きかったですね。私自身がBubbleを触ったことがあり、高度なシステムをスピーディーに開発できるという印象がありました。
約1時間かかる業務を大幅に効率化!子どもたちの保育・支援に注力できる職場に
―具体的にどのようなシステムを希望されていたのか教えてください
関根:国民健康保険の請求・個別支援計画の作成・送迎表や連絡帳の管理など、保育事業・児童発達支援事業の運営に必要な業務をワンストップでできるシステムです。
特に求めていた機能のひとつが、保護者様との連絡機能です。具体的には、スケジュール調整ややり取りを、システム上でリアルタイムに確認・更新できる機能です。これまでは、紙ベースやメールでやり取りを行い手動でシステムに入力していました。
リアルタイムで共有することで、スケジュールの間違いや連絡漏れによるトラブルを予防できます。例えば、1日前にスケジュールを変更した際に、その情報がすぐに反映されるため、突然の来訪や不在などのミスを防ぐことができるのです。
また、保護者様とのチャット機能にも力を入れており、必要な情報をリアルタイムでやり取りできます。
―プロジェクトを進めるなかで、特に印象に残っている点があれば教えてください。
関根:私たちの細かな要望をできる限り反映いただいた点です。「一般的なシステム開発と比べてオーダーが多いな」と自分では思っていたのですが、想像以上に柔軟にかつスピーディーに対応いただけました。
また、設計書や仕様書にこだわらない開発スタイルも印象的でしたね。私自身、以前IT業界に携わっていたのですが、正直なところ、詳細な設計書作成に多くの時間を費やすスタイルが好きではないんです。
Walkersさんの開発は、必要な機能をスピーディーに実装し、その都度調整していく形で進めていきます。実際のシステムに早い段階から触れ、カスタマイズしていくことができ、とてもスムーズでした。
―2024年10月にシステムの利用がスタートするとうかがっています。どのような効果を期待していますか?
関根:業務効率化によって生まれた時間を活用して、より質の高い保育・支援を実現することです。子どもたち1人ひとり個性が違います。マンツーマンで保育・支援ができればベストです。しかし、現実的にはなかなか難しいのが現状です。
そこで、システムを活用して事務作業の時間を削減し、子供たちと接する時間を増やすことを目指しています。1人ひとりに合わせた療養プランを立て、より充実した保育・支援を提供していきたいですね。
特に業務効率化につながると期待しているのが、子どもや保護者様の情報、日々の活動記録などをシステム上で入力・確認できる機能です。これまで手書きしていた連絡帳をシステム化したもので、システム上で職員が必要な項目を入力。保護者もシステム上で確認できるようになりました。
1人のスタッフが10人分の連絡帳を書いた場合、1日あたり1時間程度かかります。システム化により、大幅に時間を節約できると期待しています。
―システムを改善したい部分があればお聞かせください
関根:請求システムの半自動化です。利用者の利用日数や時間、請求先の情報などを入力することで、国保の支払いをしている国保連などへの請求書類が、自動的に作成される仕組みを構築したいと考えています。
現在、請求業務は毎月の締めで翌月10日までに行う必要があり、大きな負担となっています。
国民健康保険の請求業務では、療育内容や点数などを集計してCSVファイルを作成し、国民健康保険のシステムに送る必要があります。CSVファイルの自動生成までできれば、業務の大幅な効率化が期待できます。
実際に使い始めると細かな修正点が出てくると思うので、Walkersさんと相談しながら、より使いやすいシステムへとブラッシュアップしていきたいです。
低コスト&IT部門不要!自社に最適なシステムを少ない負担で開発できる
―システムを活用して実現したい目標があれば教えてください
関根:私たちが運営する施設はもちろん、他社様の施設の業務効率化にも貢献したいです。実は、半年後をめどにシステムを他社向けにリリースする計画を立てています。
保育・支援の現場は、まだデジタル化が十分に進んでいないのが現状です。その背景には、業界全体でITに詳しい人材が少ないことがあります。このシステムであれば、ITに詳しい人がいなくても、スムーズにデジタル化が進められます。画面操作がわかりやすく、機能追加や制度に合わせた仕様変更が容易なため、幅広い施設で活用できるはずです。
システムの提供を通して、より多くの子どもたちが充実した保育・支援が受けられる環境づくりに貢献したいですね。
―最後に、Walkersのノーコード開発はどのような会社に合うと思いますか?
関根:大きなコストや人的リソースをかけずに、自社システムをつくりたい会社に合っていると思います。既存のシステムがフィットしないけれども社内にIT部門がなく、外部への開発依頼をするについてもコスト面で懸念があるのであれば、一度相談してみるのをおすすめします。
あとはスピーディーな開発を希望する会社とも相性がよい印象です。要望や意見を柔軟に聞いてもらえるので、特にITの知識がある方の場合、スムーズに話が進むと思います。
One Company様の業務効率化システムの開発に関わり、ご満足の声をいただけたことを大変嬉しく思っております。Walkersでは、今後も単なるシステム開発にとどまらず、お客様の課題を解決しご満足いただけるような価値提供に努めてまいります。