一番飯店は、1952年から高田馬場で営業を続けている老舗中華料理店です。名物の特製上海焼きそばなど多くのメニューを提供しており、テレビや雑誌などでも多数取り上げられています。
テーブル席が1階に3つ、2階に5つあり、スタッフはホールと厨房で併せて4名。人気店だけあってピーク時は満席が続き、ホールと厨房のコミュニケーションが課題でした。
Walkersがノーコード開発によるオーダーシステムの開発を担当し、2年前よりシステムが導入されました。
導入から約2年が経過した今、一番飯店の副店長である山本さん、アドバイザーを務めるエンジニアの石井さんに、オーダーシステムが店舗のオペレーションにもたらした変化や感想などをうかがいました。
紙の伝票でのやりとりに限界を感じ、システム導入を決意。柔軟な開発が導入の決め手
– 開発をご依頼いただく前の課題についてお聞かせください。
山本:システムを導入する前は、紙の伝票でオーダーを取っていました。スタッフがお客様から注文をうかがい、手書きで伝票に記入し、厨房に持ってきて調理担当全員で確認して料理をつくるという流れです。店舗は1階と2階があり、私は1階の厨房で調理を担当しています。2階の状況は全くわからないため、トランシーバーで情報連携して、オペレーションをしていました。
手書きの伝票なので読みにくいことが多く、オーダー間違えや漏れなどのミスが発生してしまっていました。特に外国籍のスタッフは、日本語での伝票記入に非常に苦労していて「何とかしなければ」と感じていました。
石井:システムをつくる上で一番重視していたのは、簡単に操作できることです。外国籍のスタッフが使いやすさを考慮し、日本語の説明を読まなくてもオーダーを取れるよう、写真を多く使用。文字の大きさなど、直感的に操作できるようこだわりました。
– Walkersにご依頼いただいた決め手は何ですか?
石井:実は他の会社での開発やパッケージ商品の利用も検討しました。しかし、写真をたくさん使用するなど必要な要件を満たすのが難しく、いったんは断念したんです。
私の本業はエンジニアで、ノーコード開発のコミュニティを通してWalkersの渡辺さんと知り合いました。プログラミング言語を使わずシンプルな作業でシステムを構築できるノーコード開発であれば希望に合ったシステムがつくれるのではないかと考え、相談しました。そして柔軟なシステム開発ができると聞き、依頼しました。
たった1回の説明で使いこなせるように。業務の負担を約50%削減
– システム導入後のオーダーの流れをお聞かせください。
山本:ホールスタッフがタブレット端末でオーダーを入力すると、厨房に設置しているタブレット端末に注文内容がリスト上にリアルタイムで表示されます。調理担当が料理をつくり終わると、オーダーがリストから消えます。
石井:メインはオーダー機能ですが、データ蓄積機能も備えています。店舗運営の戦略立案に活用できるよう、オーダー内容や料理ができるまでの時間など、データが蓄積される仕組みです。
– システム導入後の率直な感想をお願いします。
山本:簡単に操作方法を説明しただけで、全く問題なく使いこなせました。日本語でのオーダーにずっと苦労していたスタッフがすごく喜んでくれて、「導入して良かった」と思ったのを覚えています。
また、厨房にいながらタブレット上で、店全体の様子を把握できるようになったのも非常に助かっています。「このテーブルはオーダーのペースが早い」「時間がかかるメニューが多い」など状況を的確に知ることができ、スムーズに、店を回せています。
体感なのですが、システムを導入してからオーダーの労力が50%ほど削減され、厨房業務も非常にやりやすくなりました。以前のトランシーバーでのやり取りとは比べ物にならないほど情報量が多く、共有の手間もかかりません。
Walkersは改善スピードが迅速で、たくさんの細かいカスタマイズにまで対応してもらえた
– 導入からの2年間を振り返り、Walkersのサポートで特に印象に残っていることを教えてください
山本:文字の大きさや色、調理待ちのリストの表示など、細かいカスタマイズをたくさんしてもらったことです。
特に、オーダーを受けたメニューが多い場合はスクロールが必要だったのが、表示方法を工夫することで不要になったのは非常に助かりました。操作が不要なので調理に集中できますし、ひと目でオーダーの状況を把握できます。
他にも、テーブルごとに色を変えるなどのカスタマイズを重ね、使い続けるほど利便性が高まっています。簡単に操作できてカスタマイズも柔軟にできるため、私たちのような小規模な飲食店にはすごく適したシステムだと実感しています。
石井:ノーコード開発のため、改善のスピードが早く、非常にありがたかったですね。簡単なものであれば、打ち合わせの途中ですぐに変更してもらえたほどです。実際に使ってみて感じた点をどんどん反映でき、店に最適化したシステムにできるのは、他社ではなかなかないと思います。
セルフオーダーやメニューの再編成。システムを活用しより良い店にしていきたい
– 今後、オーダーシステムをどのように活用していこうと考えていますか?
山本:今は店員がお客様からオーダーを聞き、タブレットに入力する流れですが、今後はお客様に入力していただくセルフオーダーに変えようと思っています。使い勝手が非常に良いので、セルフでもスムーズにご利用いただけると判断しました。
効率化を進めることで、シフトの関係でスタッフの人数が少なくても、お待たせせずにお店を回せるようになります。スタッフの負担が減れば、接客などの向上にもつながるはずです。
また、店長や副店長である私の業務にゆとりができ、新メニューの考案など、お客様に喜んでいただける施策にも注力できると期待しています。今後も、オーダーシステムを活用し、より良い店舗づくりを進めていきたいです。
一番飯店様のシステム構築に携わり、満足の声をいただけて大変嬉しく思います。
Walkersではこれからも開発に留まらず、お客様が直面する課題を解決し、ご満足いただけるサービスをご提供いたします。