OpenClaw(オープンクロー)とは「PCやサーバー上で動作し、指示に対して実際の操作や処理まで実行できるオープンソースのAIエージェント」です。
チャット型AIのように回答を返すだけでなく、ファイル操作・コマンド実行・ブラウザ操作などを実行レベルで肩代わりできる点が注目されています。SlackやDiscordなどのチャットを指示窓口として使えるため、社内の依頼フローに組み込みやすく、業務自動化を段階的に進める導線を作りやすいのも特徴です。
さらに、スキル(拡張モジュール)で機能を追加でき、永続メモリや定期実行の仕組みと組み合わせることで、単発タスクだけでなく継続運用にも寄せられます。
一方で、企業利用では権限設計・ログ管理・隔離環境(Docker等)・更新対応などの運用設計が重要になり、費用もLLM利用費、ホスティング費、運用コストの3つを前提に見積もる必要があります。
この記事では、PC上で動き、指示した作業を実行できるオープンソースAIエージェント「OpenClaw(オープンクロー)」について詳しく解説します。OpenClawの特徴や料金プラン、具体的な使い方まで網羅していますので、ぜひ最後までご覧ください。
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執筆者:山口 鳳汰
累計100万PV以上のAI・ノーコード専門メディアの編集長。
アプリ開発の電子書籍を3冊出版し、1冊はAmazonベストセラーを獲得。
その他、受託開発や教育など多数のノーコード事業に参画している。

運営会社:株式会社Walkers
AI・ノーコード専門の開発会社。
300件以上の開発/制作実績、200件以上の企業様を支援。
マーケティングやUI/UXと掛け合わせたサービス開発を得意としている。

執筆者:山口 鳳汰
累計100万PV以上のAI・ノーコード専門メディアの編集長。
アプリ開発の電子書籍を3冊出版し、1冊はAmazonベストセラーを獲得。

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これまでに300件以上の開発/制作実績、200件以上の企業様を支援。
OpenClaw(オープンクロー)とは?

OpenClaw(オープンクロー(旧Clawdbot/Moltbot))とは、PCやサーバー上で動作し、指示に対して実際のタスク実行まで行えるオープンソースのAIエージェントです。従来のチャット型AIのような「文章でアドバイスを返すだけ」に留まらず、ローカル環境でのファイル操作やコマンド実行、ブラウザ操作など、手を動かす作業をそのまま肩代わりできるのが最大の魅力です。
またOpenClawは、普段使っているチャットアプリを操作窓口にできる設計になっているのも特徴です。WhatsApp/Telegram/Discord/Slack/Microsoft Teams/iMessageなどの複数チャネルと連携でき、たとえば「外出先でDiscordから指示 → 自宅のPC側で処理」のように、チャットで投げて、裏側で動かす運用がしやすいのが強みです。
さらに、単体のアプリというより自分の環境に合わせて育てていくAIアシスタントに近い立ち位置で、連携先(チャット/ツール/端末)を増やすことで、仕事でも私生活でも使い方を拡張できます。とはいえ、OpenClawは“できること”が多い分、導入時は権限設計や運用の考え方もセットで押さえるのが重要です。
OpenClawの4つの特徴

【特徴①】PC上でタスクを実行できるAIエージェント

OpenClawは、質問に対して文章を返すだけのチャットAIとは異なり、ユーザーのPCやサーバー上で動作し、指示に応じて実際のタスク実行まで行えるAIエージェントです。単に「やり方を説明する」のではなく、処理そのものを前に進められる点が大きな違いになります。
たとえば、ファイルの作成・整理、ターミナル(コマンド)の実行、ブラウザ上での検索やフォーム入力など、これまで人が手作業で行っていた工程を、指示ベースで代行できる可能性があります。業務の中でも特に、手順が決まっていて繰り返し発生する作業(定型レポート作成の下準備、データの取りまとめ、資料作成前の情報収集など)は、OpenClawの得意領域になりやすいです。
また「実行できる」という性質上、単発の作業だけでなく、複数ステップの処理をまとめて任せられる点もポイントです。人が途中でアプリを切り替えたり、コピペしたり、確認しながら進めていたタスクを、一定の流れとして組み立てて処理できるため、作業時間の短縮だけでなく、抜け漏れや手戻りの削減にもつながります。
一方で、PC上の操作を扱う以上、権限や実行範囲の考え方が重要になります。便利さを活かすためには、何をどこまで実行させるか(実行可能なコマンド、アクセスできるフォルダ、扱うアカウント)を明確にし、検証環境から段階的に適用していく運用設計が前提になります。
【特徴②】Slack/Discordなどのチャットを指示窓口にできる

OpenClawは、Slack/Discordをはじめとした複数のメッセージングチャネルと連携し、普段使っているチャットをそのまま指示窓口として利用できるのが特徴です。専用の管理画面や別アプリを前提にせず、日常のコミュニケーション導線の中にAIエージェントを組み込めるため、導入時の摩擦を抑えやすくなります。
この仕組みにより、たとえば「チャットで依頼 → 裏側で処理 → 結果をチャットへ返信」といった運用を設計しやすくなります。実務では、依頼・確認・差し戻しがチャット上で完結するケースが多いため、既存フローを大きく変えずに自動化を差し込めるのは企業利用における利点です。特に、担当者の手を止めがちな定型タスク(情報収集、下書き作成、ファイル整理、簡単な集計など)は、「依頼はチャット、処理はOpenClaw」という形に寄せやすくなります。
また、チャットが窓口になることで、依頼の履歴が残りやすい点も見逃せません。誰が何を依頼し、どの結果が返ってきたのかがログとして蓄積されるため、運用が軌道に乗ればナレッジ化や業務標準化にもつながります。一方で、社内チャットと接続する以上、権限・アクセス範囲・投稿先の制御は必須です。運用設計の段階で「どのチャンネルで使うか」「どの作業まで許可するか」「機密情報を扱わせないルール」を明確にし、安全側に倒した構成で始めることが重要になります。
【特徴③】スキル(拡張モジュール)により、用途に合わせて機能を追加できる

OpenClawは、スキル(拡張モジュール)を追加することで機能を拡張できる設計です。最初から万能な業務AIとして固定されているのではなく、自社の業務や運用ルールに合わせて“必要な機能だけ”を組み合わせていけるのが大きな特徴になります。
たとえば、メール/カレンダー/各種SaaSとの連携、Web上の情報収集、定型レポート作成、ファイル操作の自動化など、目的に応じてスキルを追加し、OpenClawが実行できる範囲を段階的に広げられます。これにより、部門ごとに業務フローが違う企業でも、共通基盤は同じまま、用途だけ最適化するという運用が取りやすくなります。
また企業導入の文脈では、PoC(小さく試す検証)から始めて、成果が出た領域だけを拡張していく進め方が現実的です。OpenClawのスキル拡張はこの進め方と相性が良く、最初は「限定した作業だけを許可して試す」→「安定したら連携先や自動化範囲を増やす」といった形で、リスクと効果を見ながら進めやすくなります。
一方で、スキルは便利な反面、導入するほど権限範囲が広がりやすい点には注意が必要です。どのスキルを許可するか、どのデータに触れてよいか、実行できる操作をどこまで認めるかを事前に決め、拡張と同時にガバナンスも強化することが重要になります。
【特徴④】永続メモリと自動実行の仕組みで、継続運用に適した設計

OpenClawは、過去のやり取りや設定を前提に動ける永続メモリ(Persistent Memory)を採用しており、単発の指示に対応するだけでなく、継続的に回す業務へ落とし込みやすい設計です。毎回ゼロから指示を組み立てるのではなく、これまでの文脈や方針を踏まえて動けるため、運用が進むほど“自社向けのアシスタント”として精度が上がりやすくなります。
さらにOpenClawは、定期実行・監視・通知といった自動化を組み込みやすい仕組みを持ち、日々のルーチン業務を一定のルールで回す用途と相性が良いです。たとえば、指定キーワードのニュース収集→要約→社内共有、未読メールの監視→重要度の仕分け→返信下書き、カレンダーを見てリマインドを送る、といった流れを設計すれば、担当者の手作業を減らしつつ、情報の取りこぼしも抑えられます。結果として「人が毎日やっているが、付加価値は薄い」業務を、運用レベルで置き換えられる可能性があります。
一方で、継続運用を前提にするほど、セキュリティとガバナンスの重要度は上がります。OpenClawはPCや各種アカウントへアクセスし得るため、どこまでの権限を与えるか、実行可能な操作をどう制限するか、実行ログをどう残すか、どの環境で隔離して動かすか(検証環境/専用端末/コンテナなど)を最初に決めることが重要です。便利さを優先して広い権限で動かすほど事故の影響範囲も大きくなるため、企業利用では「段階的に自動化範囲を広げる」前提で設計すると安全に運用しやすくなります。
OpenClawの料金プラン
OpenClaw本体はオープンソース(MITライセンス)で提供されているため、無料で利用可能です。
ただし、実運用では「OpenClawの利用=完全無料」ではなく、主に以下のコストが発生します。
- LLM(生成AI)の利用費
- ホスティング費
- 運用コスト
詳しく解説をします。
【費用①】LLM(生成AI)の利用費
OpenClawは、AI部分をAnthropic(Claude)やOpenAI(GPT系)などのモデルに接続して動かします。
そのため、Claude/OpenAI側のAPI利用料が別途必要になります。公式READMEでも「Subscriptions(OAuth)」として、Anthropic(Claude Pro/Max)とOpenAI(ChatGPT/Codex)の利用が前提として明記されています。
また、README内にはAnthropicのPro/Maxに関する記載(例:100/200)もあり、選ぶモデル・利用頻度・タスクの重さによってコストが増減します。
特に、ファイル操作やブラウザ操作などで「長い推論」「複数ステップの実行」が増えるほどトークン消費が膨らみやすいため、企業利用では「どの業務をどの頻度で回すか」を先に決めた上で、月額の上限感を見積もっておくのが現実的です。


【費用②】ホスティング費(常時稼働させる場合)
OpenClawは、PCやサーバー上で動かすというのが前提のツールです。
そのため、常時稼働させたい場合は、運用環境をどこに置くかでコスト構造が変わります。選択肢は大きく2つです。
- 自社PC(または自宅PC)を常時稼働させる
- 新たな利用料は発生しにくい一方で、電気代や回線の安定性、OS更新時の停止など“運用品質”の影響を受けやすくなります。
- VPS/クラウドに載せる
- 月額のサーバー費用が発生しますが、常時稼働やリモート運用がしやすく、バックアップや監視設計も組み込みやすくなります。
法人での利用で「止めない運用」や「複数人で使う運用」を狙うほど、可用性の確保(冗長化・監視・バックアップ・障害対応)が必要になり、ホスティング費は上振れしやすくなります。
まずはPoC段階では最小構成で試し、業務に乗る見込みが立ったタイミングでVPS/クラウドへ移行する、という段階設計が現実的です。
【費用③】運用コスト(特に法人に影響)
OpenClawは「動かして終わり」ではなく、継続運用を前提にすると運用コストが発生します。特に企業利用では、AIに実行権限を渡す設計になるため、最初の設計と日々の管理がそのまま負担になります。
具体的には、以下のような対応が必要です。
- 権限設計
- どのフォルダ/サービスまで触ってよいか、実行できるコマンド範囲をどう制限するか
- ログ管理
- 誰が何を指示し、OpenClawが何を実行したかを追える状態にする(監査/原因追跡)
- 隔離環境
- Docker等で環境を分離し、万一の暴走や侵害時の影響範囲を限定する
- 更新対応
- OpenClaw本体やスキル、依存ライブラリのアップデート、脆弱性対応の継続
この部分は、外注するなら保守費用として固定費化し、内製するなら工数(人件費)として積み上がります。LLM利用費やホスティング費よりも「運用を回す体制」をどう作るかが、企業ほど影響の出るコスト要因となります。
OpenClawの使い方
具体的なインストールの方法は、公式サイトにて解説が行わせています。
URL:https://docs.openclaw.ai/ja-JP/start/getting-started
この記事では、大まかなインストールのステップを解説します。
ターミナルに以下のコマンドを入力し、OpenClawをインストールする
macOS/Linux:
curl -fsSL https://openclaw.ai/install.sh | bash
Windows (PowerShell):
iwr -useb https://openclaw.ai/install.ps1 | iex
以下のコマンドを入力し、ウィザードを起動します。
openclaw onboard --install-daemon
ウィザードでは、Gateway設定、およびオプションのチャンネルを構成します。詳細は以下のURLを確認します。(英語)
以下のコマンドを入力する
openclaw gateway status
以下のコマンドを入力し、管理画面を開きます。
openclaw dashboard
管理画面から、使用するLLM(生成AI)の設定を行うことで、OpenClawを利用することができます。
OpenClawは、PCやサーバー上で動作し、指示に応じてファイル操作・コマンド実行・ブラウザ操作などのタスクを実行できるオープンソースのAIエージェントです。SlackやDiscordなど普段のチャットを指示窓口にできるため、業務の依頼導線に自然に組み込みやすく、スキルによって用途に合わせた機能追加も行えます。さらに、永続メモリや定期実行(監視・通知)の仕組みを活用することで、単発の効率化に留まらず、継続運用を前提とした業務自動化にもつなげやすい設計です。
一方で、OpenClawは強力な分だけ、利用コストはLLM(生成AI)の利用費が中心になり、常時稼働させる場合はホスティング費も発生します。企業利用では特に、権限設計・ログ管理・隔離環境(Docker等)・更新対応といった運用コストが効いてくるため、「便利そうだから導入する」ではなく、運用設計と安全設計をセットで検討することが重要です。OpenClawの特性を理解したうえで、自社の業務にどこまで任せるか(どこは任せないか)を整理し、PoCから段階的に適用範囲を広げていくのが現実的な進め方と言えるでしょう。
OpenClawの解説は以上です。この情報がOpenClawの理解を深める助けになれば幸いです。
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