Dataiku(データイク)とは「データ準備、機械学習、アナリティクス、生成AI・エージェントの構築から運用・ガバナンスまでを一つの環境で行う企業向けAIプラットフォーム」です。
ノーコードのビジュアル操作とPython・Rのコードを同じプロジェクトで併用でき、業務担当者とデータサイエンティストが共同でAIプロジェクトを進められます。
部門横断でデータ活用を進めたい企業や、ExcelやBIツールの先にある予測・自動化に取り組みたいチームに向いています。ずっと使える無料版と14日間の無料トライアルがあり、有償版は個別見積もりです。
この記事では、データ準備から機械学習、生成AI、エージェントまで一つの環境で扱う企業向けAIプラットフォーム「Dataiku(データイク)」について詳しく解説します。Dataikuの特徴や料金プラン、具体的な使い方まで網羅していますので、ぜひ最後までご覧ください。
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Dataiku(データイク)とは?

Dataiku(データイク)は、フランス発のDataiku社が提供する企業向けAIプラットフォームです。公式サイトは「The Platform for AI Success」と掲げ、人・オーケストレーション・ガバナンスをつなぎ、AIへの投資を業務成果に結びつける基盤として位置づけています。
たとえば、社内の販売データや顧客データを接続して整え、需要予測や解約予測のモデルを作り、その結果をダッシュボードや業務アプリに届けるまでを、一つのプロジェクトの中で進められます。公式サイトによると、製造業ではダウンタイム削減や品質向上、小売業では需要予測や顧客理解に使われています。
特徴は、データを扱う工程が「フロー」という一枚の図として可視化され、業務担当者もデータサイエンティストも同じ場所で作業できる点です。マウス操作で使えるビジュアルレシピと、PythonやRで書くコードレシピを同じフローに混在させられます。
- データベースやファイルに接続し、クレンジングや結合をビジュアル操作で行う
- AutoMLで予測モデルを作り、説明可能性のレポートで根拠を確認する
- ダッシュボードやAIアプリを作り、業務担当者に結果を届ける
- モデルやエージェントを本番環境に配置し、監視とガバナンスを行う
公式サイトの会社情報によると、Dataikuは世界750社以上の顧客を持ち、Forbes Global 2000の上位500社(中国企業を除く)の4社に1社に利用されています。日本語のサイトとイベント「Dataiku Summit TOKYO」もあり、国内向けの情報が整備されています。
生成AIについては、複数のLLMを一元管理する「LLMメッシュ」や、AIエージェントの構築機能が提供されています。この記事では、データ準備と機械学習を中心に、料金プランの違いと始め方まで解説します。
Dataiku 4つの特徴とは?

【特徴①】データ準備から分析までをフローで進められる

Dataikuでは、データセット、加工手順(レシピ)、モデルのつながりを「フロー」という一つの図で管理します。データがどこから来て、どう加工され、何に使われるかが一目でわかるため、複数人での作業でも全体像を共有しやすくなります。
従来、データの前処理はExcelやSQLで個別に行われ、手順が担当者の手元に残りがちでした。Dataikuでは、クレンジング、結合、集計といった処理をビジュアルレシピとして保存でき、同じ手順を新しいデータに再実行できます。
たとえば、公式の機械学習クイックスタートでは、求人データを分割レシピで学習用80%と検証用20%に分け、フローの中に「データ準備」と「機械学習」のゾーンを作って整理する手順が紹介されています。
公式サイトは、データの接続・クレンジング・準備を従来の10倍の速さで実現できると案内しています。実際の効果はデータの状態や担当者の習熟度によって変わるため、自社の典型的な作業で時間を計って確かめるとよいでしょう。
生成AIを活用したデータ準備の支援機能もあり、公式プラン表では「生成AIを活用したアシスタント機能」として、無料トライアルと有償版で利用できると示されています。
【特徴②】AutoMLからコードまで、スキルに合わせてモデルを作れる

ノーコードのAutoMLで手早く予測モデルを作る方法と、PythonやRでカスタムモデルを作る方法の両方を同じ環境で使えます。分析担当者は画面操作で、データサイエンティストはコードで、それぞれの得意な方法で参加できます。
公式の機械学習クイックスタートでは、学習用データを選んで「AutoML Prediction」を開き、予測したい列(例では求人が偽物かどうか)を指定して「Train」を押すだけで、複数のモデルが学習されます。学習後は、特徴量の重要度や混同行列で結果を確認します。
対応するモデルの種類は、予測(分類・回帰)、クラスタリング、時系列予測に加え、画像分類や物体検出、因果推論まで公式に案内されています。深層学習ではKerasやTensorFlowでカスタムの構造を定義することもできます。
外部で作ったモデルの取り込みにも対応しており、MLflowの実験結果を読み込むと、Dataikuがモデル比較と説明可能性のレポートを自動で用意すると案内されています。すでにコードでモデルを作っているチームが、管理だけDataikuに寄せる使い方も考えられます。
説明可能性の機能として、公平性の分析、What-if分析、ストレステストなどの対話型レポートが挙げられています。モデルの精度だけでなく、特定の属性で結果が偏っていないかを確認できるため、社外への説明が必要な業務でも検討しやすくなります。
【特徴③】ダッシュボードとAIアプリで業務担当者に結果を届けられる

分析やモデルの結果を、可視化・ダッシュボード・AIアプリケーションとして業務担当者に提供できます。データを扱う人だけでなく、結果を使って判断する人まで含めた活用を想定した設計です。
モデルを作っても、結果が分析チームの中で止まっていては業務は変わりません。Dataikuでは、公式サイトが「エンドユーザーアナリティクスとAIアプリケーション」と呼ぶ機能で、予測結果を見たり入力を試したりできる画面を作り、社内に共有できます。
たとえば、営業部門向けに「この顧客が解約しそうか」を確認できるアプリを用意すれば、営業担当者はDataikuの操作を覚えなくても予測結果を業務に使えます。生成AIを活用したストーリーテリング機能で、数字の説明文を添えることもできます。
公式プラン表によると、この機能は無料版・無料トライアル・有償版のすべてで利用できます。小規模なチームであれば、無料版でダッシュボードやアプリを作って共有する試みから始められます。
ただし、無料版はデータ接続に制限があり、パイプラインの自動化やデプロイの機能は含まれません。定期的にデータを更新して結果を配信する運用まで進める場合は、有償版の範囲になります。
【特徴④】本番運用とガバナンスまで一つの基盤で管理できる

モデルやエージェントを本番環境にデプロイし、精度の変化(ドリフト)を検知し、再学習まで管理するMLOpsの機能を備えています。作って終わりではなく、業務で使い続けるための仕組みが同じ環境にあります。
AIの利用が社内で広がると、どのモデルが誰の承認で動いているかを把握しにくくなります。公式サイトのAIガバナンス機能は、アナリティクスからモデル、エージェントまで、ガバナンス基準を一元的に適用し、可視性を保ちながらリスクを下げることを目的としています。
生成AIについては「LLMメッシュ」により、外部のLLMプロバイダーや自社でホストするモデルへの接続を一元管理し、どこから何が呼ばれているかを把握できます。AIエージェントの構築機能も、企業データに基づき人の監督を前提とする設計と案内されています。
公式FAQによると、無料トライアルではAIガバナンス(Govern)と高度なLLMメッシュを除くすべての機能を試せます。一方、無料版にはパイプライン自動化やデプロイの機能が含まれません。無料版・無料トライアル・有償版で試せる範囲の違いは、料金の章で確認してください。
大規模な学習や計算では、SparkやKubernetesを使った弾力的なリソース拡張に対応し、自社のクラウド上で管理されたクラスターを使えると案内されています。インフラの構成はIT部門との調整が必要になるため、導入時の確認事項に含めておきましょう。
Dataikuの料金プラン

Dataikuには、ずっと使える無料版、14日間の無料トライアル、有償版の3つの利用形態があります。有償版の金額は公式サイトに公開されておらず、チームの規模や導入形態に応じた個別見積もりです。
2026年9月14日時点の公式サイトの比較表をもとに、2026年10月1日時点の公式FAQの内容を反映したプラン比較は次のとおりです。
| 項目 | 無料版 | 無料トライアル | 有償版 |
|---|---|---|---|
| 料金 | 無料 | 無料(14日間) | 個別見積もり |
| 提供形態 | Mac・Linux・仮想マシンにインストール | Dataiku Cloud(フルマネージド) | Dataikuホスティングまたはセルフホスティング |
| コラボレーション | 3ユーザー | 5ユーザー | エンタープライズ規模 |
| 視覚的なデータ準備とAutoML | |||
| フルコード(Python、R) | |||
| LLMメッシュ | |||
| エンドユーザーアナリティクスとAIアプリ | |||
| 生成AIを活用したアシスタント | |||
| データ接続 | 制限あり | 制限あり | |
| データ保護とセキュリティ | |||
| パイプライン自動化 | |||
| 高度なLLMメッシュ | |||
| エンタープライズ規模のデプロイ | |||
| AIガバナンス | |||
| Opsとモデルデプロイ |
- 無料版:Mac、Linux、仮想マシンにインストールして使う。最大3ユーザー。データ準備や基本的なデータプロジェクト、アプリの構築ができるが、デプロイ・自動化・ガバナンスは含まれない。Windowsは実験的な提供。
- 無料トライアル:Dataiku Cloudのフルマネージド環境を14日間利用。2分程度で準備でき、最大5ユーザーを招待できる。クレジットカードは不要で、終了後の延長はサポートに相談できる。
- 有償版:組織全体での利用向け。エンタープライズ規模のコラボレーション、ガバナンス、運用、モデルデプロイに対応し、Dataikuによるホスティングとセルフホスティングから選べる。金額は問い合わせ。
個人や小さなチームがまず触るなら無料版、クラウド環境でチーム機能や自動化まで試すなら無料トライアル、業務で継続運用するなら有償版、という分け方になります。無料トライアルは自分のデータを持ち込めるため、実際の業務データで検証する場として使えます。
有償版の見積もりを依頼する際は、利用人数、扱うデータ量と接続先、ホスティングの形態、生成AIやエージェントの利用有無を整理しておくと前提が伝わります。AIガバナンス(Govern)と高度なLLMメッシュは有償版のみです。無料トライアルでもモデルのデプロイやMLOpsは試せますが、利用できる環境には上限があるため、本番運用を前提にするなら早めに要件をまとめましょう。
公式の英語FAQによると、トライアル中のデータはDataikuが管理するクラウドに置かれ、業界標準のセキュリティ対応で保護されます。社内規程でクラウドにデータを出せない場合は、無料版やオンプレミス導入について公式の案内ページから相談する方法があります。
Dataikuの使い方

Dataikuは、無料トライアルか無料版のインストールから始められます。ここでは、公式ナレッジベースの「機械学習クイックスタート」に沿って、ノーコードで予測モデルを作る基本の流れを紹介します。
公式サイトから14日間の無料トライアルに登録するか、無料版を自分のPCにインストールします。トライアルはクラウド上に環境が作られ、Launchpadから「Open Instance」でDataikuを開きます。
ホーム画面で「New Project」から新しいプロジェクトを作ります。公式のクイックスタートでは「Learning projects」から「Machine Learning Quick Start」を選ぶと、学習用のデータとフローが用意された状態で始められます。
「Go to Flow」でフローを開き、データセットを選んで中身を確認します。列の見出しから「Analyze」を選ぶと、各列の分布や予測したい列(ターゲット)の状態を把握できます。
データセットを選び、ビジュアルレシピの「Split」で学習用と検証用の出力を作ります。クイックスタートではランダムに80%と20%へ分割し、機械学習用のフローゾーンに整理しています。
学習用データを選んで「Lab」タブから「AutoML Prediction」を開き、ターゲットの列を指定して「Train」を押します。データの特徴に合わせてモデルの設計が自動で用意され、複数のモデルが学習されます。
学習結果のレポートで、特徴量の重要度や混同行列などを確認します。納得できるモデルを選んだら、検証用や新しいデータに適用して予測を出し、ダッシュボードやアプリで共有します。
よくある質問
Dataikuとはどのようなツールですか?
データ準備、機械学習、アナリティクス、生成AI・エージェントの構築から運用・ガバナンスまでを一つの環境で行う企業向けAIプラットフォームです。ビジュアル操作とコードを同じプロジェクトで併用できます。
Dataikuの料金はいくらですか?
最大3ユーザーで使える無料版と、Dataiku Cloudを14日間使える無料トライアルがあります。有償版はチームの規模や導入形態に応じた個別見積もりで、金額は公開されていません。
プログラミングができなくても使えますか?
データ準備のビジュアルレシピやAutoMLなど、画面操作で進められる機能が用意されています。同じプロジェクトでPythonやRを使う担当者と分担することもできます。
Dataikuは、データを整える人、モデルを作る人、結果を使う人が同じ場所で作業するための基盤です。
ただし、機能が広い分、最初に何を自社のデータで検証するかを決めないと、トライアルの14日間は過ぎてしまいます。
データの所在や予測テーマの整理から相談したい場合は、業務の流れを書き出したうえで支援を受ける方法があります。
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