DataRobot(データロボット)とは?特徴や料金、使い方まで完全解説!

この記事のまとめ

DataRobot(データロボット)とは「機械学習モデルの構築を自動化するAutoMLから始まり、現在は予測AI・生成AI・AIエージェントを構築・運用・管理する企業向けAIプラットフォーム」です。

データを読み込んでターゲットを指定すると、複数のモデルを自動で構築して精度順に並べ、選んだモデルをそのまま本番環境へ配置し、精度の変化まで監視できます。

社内のデータで予測を業務に組み込みたい企業や、部門ごとに乱立したAIツールを統合したい企業に向いています。無料トライアルがあり、料金は公開されておらず、要件に応じた見積もりになります。

この記事では、予測AI・生成AI・AIエージェントの構築から運用、管理まで一つの基盤で扱う企業向けAIプラットフォーム「DataRobot(データロボット)」について詳しく解説します。DataRobotの特徴や料金プラン、具体的な使い方まで網羅していますので、ぜひ最後までご覧ください。

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DataRobot(データロボット)とは?

DataRobotの概要と利用の流れ

DataRobot(データロボット)は、2012年に創業した米国DataRobot社が提供する企業向けのAIプラットフォームです。公式サイトによると、同社はAutoML(機械学習の自動化)とMLOps(モデルの運用管理)という分野を切り拓いた企業で、現在は「エージェントワークフォースプラットフォーム」として、予測AI・生成AI・AIエージェントを一つの基盤で扱う製品へ発展しています。

たとえば、過去の取引データから貸し倒れの可能性を予測したり、出荷データから遅延を予測したりする場面で使われます。公式ドキュメントには、パーチェシングカードの不正検知、出荷遅延の予測、30日間の再入院率の低下、保険金請求の優先順位付けといった業務例が掲載されています。

特徴は、モデルを作る工程だけでなく、作ったモデルを本番で動かし、精度や公平性を監視し、社内のルールに沿って管理する工程まで一つの製品でつながっている点です。データ分析の専門家だけでなく、ITや業務部門も同じ基盤の上で作業できるように設計されています。

  • データを読み込むと、特徴量の分析からモデルの自動構築、精度比較までを進める
  • 選んだモデルをワンクリックで本番環境に配置し、予測を業務システムやアプリに組み込む
  • データの変化や精度の低下を監視し、通知や自動再トレーニングにつなげる
  • 予測AIに加えて、生成AIやAIエージェントの構築とガバナンスにも対応する

操作はブラウザの画面(GUI)とコード(REST APIやPythonクライアント)の両方が用意されており、どちらか一方に縛られません。データサイエンティストはコードで細かく調整し、業務部門は画面で結果を確認するといった分担ができます。

なお、公式サイトが現在前面に出しているのはAIエージェントの構築・運用ですが、この記事では、ノーコードのAI活用として関心が高い予測AI(AutoML)の機能を中心に解説します。生成AIやエージェントの詳細は公式ドキュメントで確認してください。

DataRobot 4つの特徴とは?

DataRobotの4つの特徴

【特徴①】データを準備してモデルを自動で構築できる

データを準備してモデルを自動で構築できる

DataRobotは、データを読み込んでから複数のモデルを自動で構築し、精度順のリーダーボードに並べます。公式ドキュメントのワークフローでは、データのインポート、探索的データ解析、ターゲットの選択、モデリングの開始という流れで進みます。

従来は、欠損値の処理や特徴量の設計、アルゴリズムの選定を一つずつ手作業で行う必要がありました。DataRobotでは、特徴量の自動検出と有用性のランク付け、前処理と学習の手順をまとめた「ブループリント」の自動選択により、この工程を短縮します。

たとえば、再入院リスクを予測する公式の演習では、患者データをアップロードし、ラングラー(データ加工機能)で年齢の範囲を整数に変換する新しい特徴量を作り、ターゲット列を指定してモデリングを開始します。すると、最も精度の高いモデルが自動で選ばれ「デプロイの準備済み」と表示されます。

対応するデータは表形式にとどまりません。公式の製品ページでは、時系列データ、地理空間データ、画像、テキストといった複数種類のデータを組み合わせたマルチモーダルなモデルの構築が案内されています。時系列予測では、季節性のクラスタリングや異常検知にも対応します。

ただし、自動化されるのはモデル構築の作業であり、「何を予測するか」「予測結果をどの業務判断に使うか」は利用者が決める必要があります。予測の目的が曖昧なままデータを入れても、業務で使える結果にはなりにくい点は他のツールと同じです。

【特徴②】モデルの根拠を説明し、公平性を確認できる

モデルの根拠を説明し、公平性を確認できる

構築したモデルについて、どの特徴量が予測に影響したか、予測の根拠は何かを可視化できます。公式サイトでは、特徴量のインパクト、特徴量ごとの作用、個々の予測の説明といった分析ツールが案内されています。

モデルの精度が高くても、根拠を説明できなければ、金融や医療のように説明責任が求められる業務では使えません。DataRobotは、シャープレイ値やLIMEといった手法で予測の根拠を示し、モデルの方法論を平易な言葉でまとめたドキュメントを自動生成する機能も備えています。

たとえば、ローン審査の予測モデルなら、どの項目が審査結果に強く影響しているかを確認し、年齢や性別などの変数で結果が偏っていないかをバイアス検出機能で調べる、という使い方が考えられます。

分類モデルではROC曲線や混同行列、数値予測ではリフトチャートや残差プロット、時系列では予測距離ごとの精度など、モデルの種類に応じた評価ツールが用意されています。公式ドキュメントに一覧があるので、自社のモデルに合う評価方法を確認しましょう。

これらの機能は、予測AIだけでなく生成AIやエージェントにも広がっています。AIガバナンス機能では、EU AI法やNIST AI RMFといった枠組みに沿ったコンプライアンス評価や、個人情報の漏えい、ハルシネーションなどを防ぐガードレールが提供されます。

【特徴③】ワンクリックで本番に配置し、精度の変化を監視できる

ワンクリックで本番に配置し、精度の変化を監視できる

選んだモデルを本番環境にデプロイし、予測を業務システムやアプリケーションに組み込めます。モデルを作って終わりではなく、日々の業務で予測を使い続けるための運用機能がそろっている点が特徴です。

モデルは作った時点が最も精度が高く、時間が経つとデータの傾向が変わって精度が落ちることがあります。DataRobotは、データドリフト、精度、サービスの正常性を監視し、しきい値を超えると自動でアラートを出す仕組みを備えています。

さらに、自動再トレーニングを有効にすると、現在使っている「チャンピオンモデル」に対して「チャレンジャーモデル」を定期的に比較し、上回った場合に置き換えます。手動で再学習の時期を判断する負担を減らす仕組みです。

予測の使い方も複数あります。オープンAPIで社内システムに予測を組み込む方法、GUIのアプリビルダーでノーコードの予測アプリを作って共有する方法、定期的なバッチ予測ジョブを設定する方法などが公式に案内されています。

デプロイ先は、SaaS、VPC、オンプレミスから選べます。公式サイトでは、オンプレミス、ハイブリッド、マルチクラウド、エッジまで対応するとされており、社内のセキュリティ要件でクラウドにデータを出せない企業も検討対象になります。

【特徴④】予測AIから生成AI・エージェントまで一つの基盤で管理できる

予測AIから生成AI・エージェントまで一つの基盤で管理できる

DataRobotは、予測AIに加えて、生成AI(LLMを使った文章生成やRAG)とAIエージェントの構築・運用・ガバナンスを同じ基盤で扱えます。公式サイトは「50以上のAIツールを置き換える」と表現しており、部門ごとに増えたAIツールの統合を狙った製品です。

生成AIの利用では、ベクターデータベースの作成やRAGのプレイグラウンドが用意されており、公式ドキュメントにはRFP(提案依頼書)への回答生成や、法務・コンプライアンスに関する回答生成といった利用例が掲載されています。

AIエージェントについては、カスタマイズできるテンプレートと構築アシスタントを使い、自社のデータソースに接続したエージェントを作る流れが案内されています。SAPやSnowflake、AWS、Salesforceとの連携も公式に挙げられています。

ガバナンス機能は、モデル、LLM、エージェント、アプリを一つのハブで管理し、どこで何が動いているかを把握するためのものです。承認ワークフローや監査用の証拠収集を標準化できるため、AIの利用が社内で増えたときの統制に関係します。

一方、機能の幅が広い分、自社で最初に使う範囲を絞ることが大切です。予測AIの一つの業務から始めるのか、生成AIの社内活用を先に進めるのかによって、必要なデータや担当者、確認すべき機能が変わります。

DataRobotの料金プラン

DataRobotの料金体系と契約条件

DataRobotの料金は公式サイトに公開されておらず、要件に応じた個別見積もりです。2026年9月14日に公式サイトの料金ページ(英語)と日本語サイトを確認しましたが、プランごとの金額や比較表は掲載されていません。

一方、無料トライアルは用意されています。日本語の無料トライアルページと公式ドキュメントのFAQで、確認できた条件は次のとおりです。

  • 無料トライアル:日本語の無料トライアルページでは「14日間、すべての機能を利用でき、いつでもキャンセル可能」と案内。公式ドキュメントのトライアルFAQ(2026年9月4日更新)では「1回限りの30日間」と記載されており、期間の表記がページによって異なる。申し込み時に案内される条件を確認する。
  • トライアルでできること:プラットフォームの全機能にアクセスでき、モデリングワーカーは組織内で共有。生成AIはベクターデータベース15個、LLM呼び出し1,000回まで。予測はバッチ予測のみ。最大5人の同僚を招待できる。
  • トライアル終了後:営業担当に連絡するとアカウントをアップグレードできる。連絡がない場合、終了から30日後にデータとアセットが完全に削除される。
  • 有料契約:料金は非公開。SaaS、VPC、オンプレミスなど導入形態や利用規模に応じて見積もりになる。

料金が公開されていないため、比較する際は、利用する人数、扱うデータ量、必要な導入形態(SaaSかオンプレミスか)、予測AIだけか生成AI・エージェントも使うかを整理してから相談すると、見積もりの前提が伝わります。

トライアルの期間表記が公式サイト内で異なる点は、申し込み前に確認したい部分です。また、トライアルはメールアドレスや、GoogleやGitHubのアカウントで自分で登録できるセルフサービス型と案内されており、営業担当と話さなくても始められます。

導入後の運用では、モデルを使う業務部門と、データ基盤やセキュリティを担当するIT部門の両方が関わります。費用だけでなく、どの部門が管理者になり、モデルの承認や監視を誰が行うかまで決めておくと、契約後の立ち上がりが速くなります。

DataRobotの使い方

DataRobotの利用手順

DataRobotは、無料トライアルに登録してから、ワークベンチと呼ばれる画面で予測モデルを作ります。ここでは、公式ドキュメントの「予測モデルの構築」の手順に沿って、基本的な流れを紹介します。

STEP
無料トライアルに登録する

公式サイトの無料トライアルページから、メールアドレスとパスワード、またはGoogleやGitHubのアカウントで登録します。登録後はブラウザから画面(GUI)を操作でき、必要に応じてREST APIやPythonクライアントも使えます。

STEP
ユースケースを作成する

ワークベンチで「ユースケースの作成」をクリックし、わかりやすい名前を付けます。ユースケースは、データセット、モデル、エクスペリメント、ノーコードアプリ、ノートブックをまとめて管理する入れ物です。

STEP
データをアップロードして確認する

ユースケース内の「予測AI」から「データ」を開き、学習用のファイルをアップロードします。登録が完了すると、データアセットタブで各列の構造や値、ヒストグラムを確認できます。

STEP
必要に応じてデータを加工する

ラングラーで「操作の追加」を行い、新しい特徴量の計算などの加工手順(レシピ)を組み立てます。加工後はレシピをパブリッシュし、新しいデータセットとして登録します。予測用のデータにも同じ加工が必要になる点に注意します。

STEP
ターゲットを指定してモデリングを開始する

エクスペリメントを作成し、学習タイプ(教師あり・教師なし)と、予測したい列(ターゲット特徴量)を指定します。「モデリングを開始」を押すと、複数のモデルが自動で構築され、リーダーボードに精度順で表示されます。

STEP
モデルを評価してデプロイする

リーダーボードで「特徴量のインパクト」などの分析ツールを使い、根拠を確認します。デプロイ前に予測をテストし、問題がなければレジストリに送ってデプロイします。運用後はドリフトや精度の監視と通知を設定します。

よくある質問

DataRobotとはどのようなツールですか?

機械学習モデルの構築を自動化するAutoMLから発展した企業向けAIプラットフォームです。現在は、予測AIに加えて生成AIとAIエージェントの構築・運用・ガバナンスまで一つの基盤で扱えます。

DataRobotの料金はいくらですか?

公式サイトに料金は公開されておらず、要件に応じた個別見積もりです。無料トライアルは用意されており、期間は日本語ページで14日間、公式ドキュメントのFAQで30日間と表記が分かれているため、申し込み時に確認してください。

プログラミングの知識がなくても使えますか?

ブラウザの画面から、データのアップロード、ターゲットの指定、モデルの自動構築、デプロイまで操作できます。細かな調整や自動化を行う場合は、REST APIやPythonクライアントも使えます。


DataRobotは、社内データから予測モデルを作り、業務で使い続けるところまでを一つの製品で支えるプラットフォームです。

ただし、機能が広い製品ほど、最初に使う範囲を絞らないとトライアルが終わっても評価できません。

予測テーマの選び方やデータの整理に迷う場合は、業務の流れとデータの所在をまとめてから相談する方法があります。

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